こんにちわ、こすもっこよ。
彼氏を探してアストルティアを旅しているの…ってゆー日誌を書いてるの、日頃はね。
そう、今日はお休みなのよ!
とゆーことで、前々から行きたかった図書館に行くわよ!
オフの日に、図書館で読書。
うーん、マンダム。
さて、今日は何を読もうかしら…
あら?
なんか1冊光ってる本があるわね…
…
ワタシは手を伸ばし…光ってる本の「隣」の本を手に取った。
だってねぇ、そんなにあからさまに「取ってくれー」ってアピってる本。
取ったら絶対めんどくさい事になるからね!
さて、ワタシが手に取ったのは、とある星の歴史書。今では文明の進化も著しく、他の星へ調査に行くことまで可能になったその「地球」という星。
ワタシはその星の歴史に興味を持ったの。
その昔、地球に住む人々は、自らが暮らす大地が星…つまり大きな球であると思ってはいなかった。
星とは天に浮かんでいるものであり、自らは「星」ではなく広大な大地に暮らしていると。
またその広大な大地は、数頭の巨大な象の背中に乗っており、その象はさらに巨大な亀の甲羅に乗っていると。
…
いやー発想が豊かよねぇ。
そのとんでもない発想力は、見習うべき所…かも…だけど…さすがに象が亀に乗ってるって…プププ。
「こすもっこ!なにしとるん?」
げ、黄色いドワーフじゃないの。
てか、コイツこの場所でなんちゅー本を…
雰囲気合わないわよ?スタバで餃子食べてるよーなもんよ?
で?お休みなのにこんな所で何してるの?
「さっき知り合った妖精になー。いいライトノベルがあるって教えてもらってなー。」
ライトノベル…
そのlightって、「軽い」じゃなくて「光」の方よ。ホラ、そこで光ってるやつ。ちなみに中身は重めよ。
「まじかぁ、騙されたんかワシ。ありがとうな、こすもっこり。ところでオマエ、何読んどるの?また薄い本?」
だーーれがこすも…違う、アンタなんでワタシが薄い本読んでるの知ってるのよ!
「え、テキトーにゆーただけやってんけど…ホンマに読んどるのか。ニヤニヤ。」
くっ、絶対なんかしらの確証持って言ってるわよね。とりあえずいいわよ、ワタシが読んでるのは歴史書よ!
どう?アンタみたいな黄色いだけが取り柄のあんぽんたんドワーフには縁がないものでしょ!
「…コンプラとかSDGsの全否定やな…」
意味わからない事言わないでよ!
「おおぅ、意味がわからないとはなんということ…。まぁええか、ここは地球ちゃうしな。」
え、アナタも地球知ってるの?
「当たり前やがな…。実はな…このアストルティアも地球に相当影響されとるんやで!!」
そうなの???
…でも、全然違う世界よ?
こっちには魔法の概念があるし、人間以外の種族もたくさんいるし…
「オマエがさっき小バカにしてた話な。大地が象に乗ってて、さらにその象は亀に乗ってるってゆー。」
あーその話ね!
いくら文明が未熟だと言ってもそれはないわよね!あー思い出すだけでも笑けてくるじゃない!!プププ!
「…それがなぁ…そう笑ってもいられんのやで。」
なによ改まって。
「実は…ワシらは40匹のサバの中におるらしいぞ。しかもそのサバは雲の中に住んでるかも知らん…ちゅー噂や。」
はぁ??サバ!?
「えとな、オマエが最近よくおるのは、37番目のサバやな。さらにオマエの家な、アレもその40匹とは別のサバの中にあるらしいぞ。」
な、なによ。
大地が象に乗ってる話の100倍ぶっ飛んでるじゃないの!
まさかこの世界が、巨大なサバの中だなんて!
信じられないけど…でも確かに「サバ移動」とか聞いたことがあるし。
事実なのかも…知れないわね…。
ん?
おうちって、こことは別のサバの中にあるのよね??いつもルーラストーンを使っておうちに帰ってるけど…
どこを通ってサバを移動してるのよ!
「そらおまえ…入るのは口やけど、出るところはココしかないやろう。」
やっぱり…かぁ…
どーりでおうちに帰った瞬間ちょっと匂うなと思ってたのよ。
わかった。
私たちはサバの中の民なのね。
受け入れなきゃね。
はっ、そう言えばたまにサバがダウンしたりするわよね!
ワタシ達が住んでるサバがダウンしたらどうなっちゃうの!!もしかして、死んじゃうの?
「うむ。みんな死んでしまうらしいわ。でもな、全員が生き返る奇跡の呪文で復活するらしいぞ。」
え、すごい。
どんな呪文なの?ザオラーマ?
あっ!ザオラララーね!!
ゆけっ!ザオラララー♪
「…」
コホン。で、どんな呪文なの?
「それはな…」
ごくっ。
「さ、生きろー(再起動)や。」
ほ、ほー…ほけきょ
おしまい