ある日のことよ
やったーりゅうおうを倒したわよ!
さー宝箱宝箱。。。
勢いよく宝箱を開けたその時よ!
ボワ!!!!
宝箱の中からはたくさんの煙が!
そしてそれを吸い込んでしまったワタシ。
すーーーっと意識が遠くなったのよ。
ふと気がついたそこは、とあるお家だったの。
ははーん。
ワタシわかっちゃったわよ。
これはアレよ、異世界転生よ!
となるとまずは。。
ステータス確認ね。
さぁ!ステータスオープン!
ナニナニ。。??
職業は村長?
農地開拓スキル、鎌装備で麦の収穫+30%、バター生成、ジャム生成。
建築技術(風車)、なるほど。
イーストハンド?
あ、豊穣の女神の加護が付いてるわね。
オッケー理解した、特になにもないこの村で小麦を栽培してパンを焼き、それをこの村の名産にして発展させていくのね。
(その通りじゃー、ピートよこのメルサンディ村を頼んだぞーー)
ん?神様の声が聞こえた気がしたけど。
そんなことよりメルサンディ村??
え、異世界転生じゃないの?
(なにゆーとるねーん。同じ世界の中で転生するのは常識やろー!そもそもホレ。。オマエは2回目じゃろーが。)
あ、ホントだわ。
まぁいいわよ、どんな状況であったとしても、ワタシのこの美貌で。。
ん?
えええええ!!
オッサンじゃないのよ!!!
しかもなんなのよ!華なさすぎよ!
そう言えばさっき神様が、ワタシのことをピートって呼んでたわね。。
名前まで華がないのよ!
よし、名前は、モッコラス・ピートにしよう。
まぁアレよ。。
こうなったら頑張るわよ!!
そうしてワタシは。。。
農地を開拓し、カニカマ、ちがう神の鎌でで小麦を刈り。
収穫した小麦は、これまたワタシが建築した水車で粉にし、パンを焼いたの。
ついでに、ジャムもバターも最高のものを揃えた。
月日が流れ。。
村の周囲は見渡す限り黄金色の稲穂。
手作りパンも少しずつ口コミで広がり、買い求めにくるお客さんも増えてきた。
そりゃトラブルもあったわよ?
自分の家に暴れ馬で突っ込んで崩壊させた村人ドンク。
太ったニワトリを持ち上げたらぎっくり腰になって話すのも億劫になってしまった村人イゼル。
トラブルは大小あれど、ひとつずつ話を聞いて、精一杯の対処をしたの。
積み重ねた努力はやがて結実し、村人は口々にワタシへの感謝を述べた。
その時、ワタシの胸はえも知れぬ充足感で満たされていたの。
そう。
あの時までは。
つづく