前回からものすごーく時間がたってしまいました。
気になってくれた方。おりましたら前回シリーズ日誌を復習していただけると嬉しいです。
それでわ久々の続編スタート。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ア「…そして君は本を手にしてこの世界に来た。」
ミ「…その本が光って見えたの…。手にした瞬間にちょっと立ち眩みしちゃって、それで部屋に持って帰って読もうかなって…。そう、読み始めたらすぐ寝ちゃって…それで気付いたらこの世界にいた…。はっ!?これってもしかして転生!?私、死んでる!?私これで何かの能力目覚めて最強になれる!?」
ア「…後半、何言ってるかわからないけど…生きてるよ。安心して。」
ミ「…生きてるんだ…。(しゅん…)」
イ「…最強になれるわよ!!(サムズアップ)」
ミ「ぱぁぁぁ」
ア「…話を戻すよ。もう一度本を見て。」
ミントの意識は本に吸い込まれる。
フ「…この零時迷子があれば僕の願いが叶う。僕を食い物にした世界を…あいつらをメチャメチャにしてやる!!その為の…力になってもらうよ…エラ…。」
ファウストはチャーミングのもとへ向かった。
フ「王子様…娘を見つけました。」
チ「おぉ!…でどこに?」
フ「…こちらです。」
そう言ってファウストは魔宝具を差し出した。
チ「…それは何だ?」
フ「探していた娘です。」
チ「馬鹿を言うな。私は娘を探しているんだ。そんな骨董に興味はない。…時間を無駄にした。」
チャーミングは踵を返そうとした。
フ「お待ち下さい。これは間違いなくあの娘です。私は見たんです。魔女と話をする娘を…。」
チ「…詳しく話してくれ。」
フ「ちょうど二十三時の鐘がなった時です。ダンスホールから慌てた様子の娘が走ってくるのが見えまして。その時です。階段に魔女の姿も見えたので私は慌てて身を隠し様子を覗いました。遠くだったので何を話していたかはわかりませんが会話をした後に突然魔女が魔法をつかい娘をこの骨董に変えたのです。」
チ「…本当か…。ならこの魔法を解いてもとに戻す方法はあるのか?」
フ「…もちろんです。私はこの魔法を知っています。」
チ「説明してくれ。」
フ「この魔法を解くにはこの骨董に…魔宝具と言うんですけどね。これに大量の命を入れればいいのです。」
チ「…大量の…命だと…!?どうやって入れるんだ?注ぎ口も何もないぞ。」
フ「どれ程必要なのかはわかりません。それに命を入れるにはこれを使います。」
ファウストは拳銃を差し出した。
チ「…それは?」
フ「魔宝具トリガーハッピー。使用者の命を弾に変えて撃ち出すものです。これで撃たれたものの命は魔宝具に取り込まれます。」
チ「…待ってくれ。わけがわからない…魔宝具とは何だ?私に命を奪えというのか…。」
フ「…貴方は次期王になる者。決断は御自分で出されませんと…。大切な娘なのでしょう?…そういえばその場にこんなものも落ちていましたよ。」
ファウストはチャーミングに拳銃を握らせ、ガラスの靴を見せた。
チ「…これは…。」
フ「…命なら履いて捨てるほどあるじゃあないですか…?」
ファウストはダンスホール会場の方を見た。
チ「…大切な国民だ。手にかける訳にはいかない。」
フ「次期王になる者が大切な娘1人救えない…と。国民も不安でしょうね。王も息子がこんな腑抜けと知ったらさぞや悲しまれるでしょう。娘も王子の気持ちがその程度と知ったら…」
チ「…わかった。それ以上言うな!言うならこの場で貴様を撃つ…。」
フ「…おぉ…こわい。失礼しました。」
チャーミングは拳銃を握りしめる。その瞳には狂気と決意の光があった。
王子とファウストはダンスホールに向かう。
客A「王子様…その…私と…踊ってくれませんか?」
チ「…あぁ…。」
チャーミングは左手を客Aの腰にまわし拳銃を胸元に突き立てた。
客A「…えっ…!?」
パァン…乾いた銃声がホールに響いた。
撃たれた客Aの身体は煙のように零時迷子に吸い込まれた。
一瞬の無音
「…キャーーー!!!???」
会場は悲鳴で包まれた。逃げ惑う人々。同時に午前零時を告げる鐘の音が響く。魔宝具「零時迷子」が光り輝く。
フ「…ふ…ははは…いいぞ…成功だ!今!この瞬間から!!私はこの世界の神だ!!!」
世界が暗転していく…。
世界は朝を向かえた。今日という日を。ほんの少しの歪みを残しながら。誰一人気付くこともなく今宵も終わらない宴が繰り返される。
to be continued…!!!!!