モ「言い訳はいいんだよ!てめぇの御主人様は誰だぁぁぁ!?俺だよなぁぁぁ!?奴隷のくせに口答えかぁぁぁ!!再教育だ!躾してやるっ!!」
モーブはエラの髪を強引に掴み引っ張る。
エ「痛っ!」
モ「うるせぇ!」
モーブはエラの髪を掴んだまま強引に床に叩きつけた。ミントは思った。こんなの知らないよ…。私が大好きなおとぎ話じゃない…。もう嫌…こんな痛い思いも辛い思いもしたくない…。怖いよ。もう、嫌だ。
襲われてるのに誰も助けてくれないし…みんな、自分勝手だ。どうして私なの…?
…みんな…いなくなればいいのに…。
モ「…ちっ…約束の時間になっても女は来ねぇしよぉぉお…イライラさせんなよ…。」
モーブは小声でひとりごちる。
エ「…ハナシテヨ」
モ「はぁぁっ…??」
エ「離してよ!!」
エラはモーブの手を振りほどき玄関先の傘立てにあった傘を手に取り振り回した。
モ「…奴隷がよぉぉお…そんなもん痛くも痒くもねぇんだよぉぉぉ!」モーブは拳を振り上げる。
エラ(ミント)の全身を恐怖が支配する。
エ「ひ…嫌ぁ!!!」エラは全力で傘を振り回した。
モ「あぁ???」
次の瞬間モーブはエラを見上げていた。さっきまで見下していたハズのエラを…。
モーブの首から上はキレイに切り落とされ胴体は首から血が噴水のように吹き出していた。
エラは自分の手に持っている物を見る。そこに傘はなく代わりに大鎌を手にしていた。訳がわからなかった。血塗れになったエラは人を殺めた罪悪感と大量に降り注ぐ血の中、理解も追いつかず嘔吐した。
同時に気づいた事もあった。誰かに頼ってちゃ駄目だ。自分の身は自分で守らないと…。
激しい罪悪感と爽快感。私を縛るものはもう無い。
自由なんだ!!
エ「おぇぇ…。」汚物と血で汚れたエラは涙した。
…しかし、その口元は笑っていた。
エ「…ふふ…あはははは…。私を虐める悪いヤツはみぃんな、殺しちゃえばいいんだ…。」
ミントは絶望から、罪悪感と共に責任感と病んだ心を切り捨てた。次に立ち上がったエラの着衣には血痕ひとつなくその着衣は姿形を変えていた。涙が溢れて止まらない目は眼帯で覆った。手にしていた大鎌は小さな日傘に形を変えている。ミントは絶望から新しい魔法を生み出した。
エ(ブ)「ふふふっ♪私の名前は…ブラディエラ♪」ブラディエラは傘でモーブの頭頂を貫いた。
鼻歌を歌いそのまま手にした傘をクルクル回しながら踵を返す。
#8血塗れのエラ To be continued!!!!!!!