後は大魔王を追い詰め倒すのみとなったわけだが、一つ釘を刺しておきたいことがある。
わたしを裏切るな。
わたしを助けるために自分を犠牲にするな、ということだ。先代の勇者と盟友を見ていて少し心配になった。彼らは二人とも相手を想う感情に溺れ、結果誰も幸せになれなかった。我らは二人そろってこそ大魔王に対抗できる力となる。ならば我らは互いを残して一人逝くことは許されまい。
そういう意味ではわれら二人とも女であることは幸いだったかもしれぬ。必要以上に感情に溺れず、役割に徹することもできよう。
われらは勇者と盟友としてともに戦い、勝つ時も逃げる時もともにある。
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われら二人で力を合わせ、必ず大魔王を倒し、生きて帰ろう。
わたしはそのためにここにいる。
そのためだけにわたしは死者を辱めながら生きてきた!
わたしはあなたを死なせはしない。同時にわたし自身を死なせることもない。いのち意地汚く生き延び、どんなに時間がかかろうが必ず大魔王を滅ぼそう。
そう、ここに誓おう。
わたし、ツスクルのアルラウネ…
そして、
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エテーネのアルラウネが
大魔王を倒す剣となり、勇者アンルシアを生きて連れて帰る盾となると。
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蒼天我らが上に 落ち来らぬ限り
緑なす大地引き裂けて われらを飲みこまぬ限り
泡立つ波押し寄せて われらを溺らしめぬ限り
この誓い 破らるることなし!
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で、
あんたはこの緊急時にスタンプカードかいw
まあ、もらえるもんはもらっとこうかねw。