ようやく3.2をクリアしました。
ですが、なにかもやもやしたものが残ります。
リルチェラのことです。
彼女の力は恵みの木が復活するためのエネルギーを集めて蓄えておくためのものでした。イーサの村の人たちは何も疑問に思っていないようでしたが、
要はイーサの村人は恵みの木の非常食
だったということです。
リルチェラのどれだけ疎まれても明るく村人に接するタフな精神も
村人の立てなくなるほど命を吸われても決定的に強い行動に出られない穏やかさも
このために本能に刷り込まれていたのだとしたら…
こわいですね。
イーサの村の人たちは牧場の牛や羊と同じなのです。なんと悲しい運命でしょうか。
まあ、この関係は共生関係にあるといっていいでしょう。村人は恵みの木から果実をもらい、恵みの木は村人から生命力をもらう。ですが、この重要な事実が緑の者の伝説に残っていない。
当然です。長い間にはこれに疑問を持つ人が現れるかもしれません。そうなると不満は水面下に蓄積し、いつかこの関係が崩壊してしまうでしょう。そのために本当に必要になるまでこの事実は意図的に隠されていたのです。
ですが、リルチェラの両親にとってこれが裏目に出ます。彼らは子供の力に恐怖し、また、村人からの迫害を恐れ、本来村人全員から広く浅く行われるはずだったエナジードレインを自分たちだけで賄おうとします(憶測)。両親は限度を超えたエナジードレインを受け、やがて…。
あとを引き継いだリルチェラのおばあさんは一人では彼女を抑えておけないと判断し、村人と物理的に離しておく方法をとります。そして生命力の蓄積を一人で賄い、やがて…。
なんと悲しい運命でしょうか。
すべてが明かされ一応の解決を見ましたが、だれもなにも疑問に思わず、単純にハッピーエンドに終わったのをみて、わたしはひとり背筋を凍らせるのでした。