『メルー』
化け狸「メルー公の陰口、知ってるか?
ひっつみ」
用心棒「ヒッ、よせ!その類の冗談は魔法戦士団に処されるぞ!」
怪盗もどき「むしろ、本人に処されると思う」
***
『最強』
化け狸「本日はグレンの酒場に来ております!今日も冒険者の皆さんで賑わってますね!
では皆さんに質問!皆さんが思う『最強の英雄』は誰でしょう!?」
オーガA「そりゃもちろん鉄神殺し『せいたかオルド』だろ!」
エルフA「待て待て、そこは血吸い伝説の『黒武者アケチ』だろう!」
ウェディA「現代人は有りか!?この手の話題に200体同時討伐者の『勇魚大剣魔メルー』は外せんだろう!」
人間A(グラサン)「『勇者アルヴァン』を忘れてんじゃねーぞ!魔軍12将討伐の英雄だろ!?」
オーガA「てめえ勇者はずりーぞお!!」
(ぎゃあぎゃあと議論する声)
(最終的に喧嘩になる)
化け狸「…てな感じで、思い入れのある英雄もヒトそれぞれ、これっていう1人になんか絞れない訳で。酔客にこの手の話題振ると大抵エスカレートするんですねー。皆さんも酒場でする雑談のテーマには気をつけましょう!
似たような話題に『最初の剣神は誰か?』てのもあるぞ!」
(投げ飛ばされたグラサン
化け狸「俺様は誰だと思うかって?いるにはいるが、喧嘩したくねーから言わない。
ドワーフは不思議とこの話題には参加しねーんだよな…どう思うグラサンA?」
人間A(用心棒)「フ、フフ…それはだな…ロボ兵器ばっか作ってて、白兵戦の武勇伝があるドワーフがあんまり居ねえからだ…悲しい…ガクッ」
***
【ドルボード】
父「父さんが若かった頃はドルボード暴走族が隆盛を誇っててね。違法改造プリズムを取り付けてはグレン領を走り回って、魔物と衝突事故起こしたり結構洒落にならないことをやっていたね。
『2輪のドルボード』は暴走族の代名詞って言われて嫌な顔をされるものだったんだ」
用心棒「健康優良不良男児ってやつか…いつの世代もロクでもないやつがいるんだなあ」
父「女子もいるんだなこれが…転べば死ぬようなスピードで走って、何が楽しいんだか。
むかーし昔、母さんと旅してたときに一回絡まれたことがあってね。僕もあまり良い印象はないな。母さんが追い払ったけど」
※用心棒の両親が出てくる唯一の話。この辺は短編で書いてみたい。
***
『ももんじゃ』
用心棒「絶滅した魔物の中でも結構有名なやつだよな。おにぎり形のフォルムにくちばし、あのとぼけた顔が愛嬌あって愛されてる感じ。
剣神異聞録っていう、ロト伝説のパロディでは、勇者とタッグ組んで珍道中繰り広げてな。俺は五右衛門風呂に下駄で入って底抜いた話とか好き」
※剣神異聞録は「アレフガルド道中膝栗毛」とでも思ってください。
***
『花』
用心棒「何?金策に染色花栽培をやらないのかって?
付きっきりで面倒見ないと質も数もいかねえし、咲いたら咲いたでバザー向けの保存処理でやたら金かかるしで、素人がやっても儲けねーよ。家持ってて冒険者引退した奴が暇潰しにやるもんだよ、アレは。
俺、5回連続で枯らしてから辞めた」
怪盗もどき「僕も花育ててるけど全然咲かないんだよね?海水あげてるせいかな?」
用心棒「バカヤロウ」
***
用心棒「ウェルナー隊長がなんか定数討伐報酬用のちいメダ配りすぎたとかで、順次回収って騒いでんだけど」
怪盗もどき「僕みたいな日稼ぎ冒険者には大迷惑だよ!余分に回収されないよう気をつけないと!君も回収されるの?」
用「スライム以外、100体も倒してねえな!」
2人「アッハッハ!!」
プルッピ(用心棒の仲間スライム)「話があるッピ」
※ちいさなメダル配布数誤りの不具合が出たときのネタ。時事ネタおいしい。