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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2023-09-13 15:44:31.0 2023-10-15 23:18:49.0テーマ:その他

街談機関 その7「勇魔跳梁」36


 ずざぁっ!!と、怪盗もどきの周囲で砂煙が上がる。怪盗もどきが店主を確保した一瞬後、忍者たちが怪盗もどきを包囲する。短剣、片手剣、短杖など思い思いの武器をウェディの首筋に突きつける。
 俺の首を押さえる忍者頭領・主零。その主、店主の首をホールドする怪盗もどき。怪盗もどきの首を狙う忍者たち。ここに膠着状態が完成した。化け狸の包囲は見なかったことにする。

 一瞬遅れた部下たちの包囲網に苛立ちながら、店主がウェディに向かって叫ぶ。

 「カハッ…!君、まで、邪魔をするやつが、あるか、エバン君!!あのまま大人しく寝てれば、この島から出してあげると約束したろ!!」

 「悪いねおじさん。察しの通り、僕は難しいことがわからないから、グラサン君との諍いはほとんど理解できなかったけど…そういう話なら僕はグラサン君につく」

 愕然とする店主を尻目に、ちゃぶ台返しの権化のような男が、高らかに宣言した。

 「女性を守ることが、全てに優先する!!」

 一同、ぽかーんとする。
 …ああ、うん。おっさんもこうなりたくなくて、怪盗もどきをコテージに監禁しておきたかったんだな。よくわかるよ、その気持ちだけは。今さら、店主に同情した。

 あとはままよと、俺はやけくそで叫ぶ。

 「おい、おっさん!!参ったと言え!!早くこの馬鹿みたいな状況を止めてさしあげろ!!」

 「こ、の…!!こっちが下手に出ていれば、調子に乗りやがって…!!後半から他人頼みじゃないか!!恥ずかしくないのか君は!!」

 「アンタには言われたくないなあ、このクソ理系オーガ!!」

 「君が人質になれば、メルトアを滞りなく排除できるんだぞ!!君の貴重な二年間を不意にさせた憎むべき女のはずだ、なぜそこまでして拒絶する!!今からでも遅くない、僕の手を取れ!!!」

 「できるかっ!!」

 お互い様ながら、醜い口喧嘩を繰り広げる店主に対し、俺は見栄を切る。

 「アンタの言う通りだよ!!俺はあの女のことはなんにも知らねえ!!端から見れば酷い目にしか遭わされてねえ、わけのわからん奴だ!!
  だからこそ俺がじかに会って、メルトアに問いたださなきゃならねえ!!何のために俺を助けたか、何のために俺を鍛えたのか、何のために呪術王と戦わせるのか!!
  それが済むまで、あいつは俺の獲物だ、誰にも邪魔させない!!これ以上面倒事を持ち込むなぁぁぁーーーー!!!」

 絶叫が、曇り空に高らかに響いた。
 そして、久方ぶりの静寂が場を支配する。お互いに刃を突き付けられたまま、固唾をのんで店主の答えを待った。

 永遠とも思える沈黙が何秒か続いた後、ようやく。

 「――ああ、もういい。面倒くさい」

 首をホールドされたまま、店主が意気消沈して答えた。

 「僕の負けだ、ジャック君。裏クエスト屋は、オールドレンドアから撤退する」

 これでいいか?と目配せした後、店主が合図する。がしゃりと、主零を始めとした忍者たちが武装解除した。それに合わせて、怪盗もどきも店主を鷲掴みにしていた手を話した。
 これにて、全ての刃は収められた。

・続き:
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/7616211/
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