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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2024-03-20 19:06:23.0 2024-03-20 19:10:37.0テーマ:その他

街談機関 その9「それから」4


「今回もご面倒をおかけします」

「はいはい、もうこの際だから最後まで付き合うわよ。そろそろ出発する?」

 はっとしたポポムの質問に、俺はうむと答えた。

「――行くのか」

 これまで沈黙を保っていたフィンゴルが口を開いた。岩戸のような瞼を片方だけ開いて、ポポムと俺を見た。

「ええ、コイツを連れて『外回り』に行ってくるわ」

「相変わらず、文句を言うわりに面倒見がいいな。奴の指令はもう終わっているだろう?」

「乗り掛かった舟だから」

 ポポムの素っ気ない答えに、フィンゴルはグッグッとくぐもった声で笑った。慣れっこのやり取りらしい。それだけ、ポポムのヒトの好さが板についているのだろう。

「フィンゴルさんも、今回は大事な作戦にしゃしゃり出て、すんませんでした」

 病室を去る挨拶に、俺はフィンゴルに頭を下げた。キリンのしたことを考えると、フィンゴルとポポム以下、世界警察の面々には面倒しかかけていない。一言謝っておくのが筋だろう。
 フィンゴルは軽くうなずいて謝意に答えると、俺の顔をじっと見つめた。

「奴――キリンについて、どう思う?」

「……正直、筆舌に尽くしがたいです。二年間だけの付き合いですが、何を考えているのかさっぱりわかりません」

「本官も同じ考えである。一度殺し合って尚、腹の底が読めない女だ。厄介な人物に憑りつかれているな、君は」

「ハハ……呪い殺されないよう頑張ります」

「また困ったら、ポポムに相談すると良い。こんなナリだが、お人好しを中道で行く女だ」

「んんっ」

 ポポムがわざとらしく咳払いした。フィンゴルはフッと笑った。お互い気が置けないといった風だ。こんなに仲が良かったのか、この二人。

「……そういえば、キリンと殺し合ったって、いったいどういう経緯なんですか?」

「それを教えるほど、本官は君を信頼していない。聞きたければ、我が傭兵団の門を叩くことだ」

 俺の何気ない質問に、フィンゴルはふいっと寝返りを打って、そっぽを向いてしまった。思ったよりデリケートな話題なようだった。
 一瞬だけ沈黙が続いたが、さすがに感じが悪いと思ったのか、フィンゴルは言葉少なに漏らした。

「我が悲願と、奴の任務がかちあったのだ」

「……悲願」

「独り言だ、そろそろ行きなさい」

 取り繕うようにフィンゴルが促した。俺もそれ以上追及するのは悪いように思ったので、最後のお礼を言った後、病室を出た。

・続き:
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/7758174/
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