ルゲンテモーゼの町 酒場
メアリー「さ~って、このくらいにして
明日に備えないとね」
ルダ「本当なら飲み足りないけど明日もあるもんな」
ミカ「(つぶれるまで飲むと思ったけど
本当に精神をリフレッシュするだけしか飲まない
これも戦いのスキルなのかな??)」
アムル「今日はお開きかな」
ミカ「・・・あれ?」
羽が・・聞こえる・・・
メアリー「ミカちゃん?そろそろ宿に帰るわよ?」
ミカ「ちょっと気になることがあるので
みなさんは先に宿に帰っててください」
ルダ「こんな夜道をひとりで大丈夫か?」
ミカ「・・・子供じゃないので」
そう言って酒場を後にしたミカ
メアリー「・・・子供じゃないってジュース飲んでたくせに」
アムル「いったい なんでしょうね??」
メアリー「心配いらないわ先に帰りましょう」
羽の導くままミカは走った
ルゲンテモーゼの町 海
その羽の使い方、知ってたんだ
そこにアキは居た
アキ「ミカから教わっただろ?短い休暇の時に」
ミカ「あれって休暇ってよべるのかな??」
アキ「まあ、めちゃくちゃディアにしごかれたけどな」
ミカ「・・・・・・・・・・・」
アキ「どうしたミカ?」
共に生きるなら共に背負わなければいけない
ミカ「私は覚悟はあるよ?」
アキ「うん?なにの??」
ミカ「フェルク騎士団も第3人類も救いたいんだよねアキ?
そんな重い物をアキひとりで背負ってる」
アキ「だから私はアキの背負っている物を!」
アキはミカを抱き寄せた
ミカ「アキ?」
アキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
背負わなくていい。ただ、ずっと一緒に居てくれ
ミカ「・・・・・・・・・・・・・・」
い~や~だ~~~~!!
アキ「・・・え?」
ミカ「私がアキだけに全部、重い物を背負わすなんて
できる女の子だと思う?」
アキ「そうだな。ミカは優しいから
意地でも共に背負うって言うもんな」
アキ「わかった共に背負ってくれミカ?」
ミカ「うん♪」
そして二人は唇を重ねた
アキ「帰ろうか」
ミカ「うん」
宿に帰って行く二人
物陰に隠れて何をしているんだ?
メアリー「何してるかわかってるんでしょルダ?」
ルダ「報われないのに想い続けるのか?
それって、けっこう心が痛くないか?」
メアリー「報われないのにそんな生き方をしてる人を
私は知っています」
ルダ「アズベスのことか?」
メアリー「お見通し?」
ルダ「やつは、わかりやすいからな」
メアリー「やっとアズベスの想いがわかってきた
私のことアズベスは好きなのに
私はアズベスを見ていない」
メアリー「アキは私を見てないのに
私はアキを好きでいる」
メアリー「アズベスも、こんな想いを持ってるのかな?」
ルダ「さあな」
メアリー「報われないのに想い続けるって
けっこう、きついですね・・・」
ルダ「アズベスではダメなのか?
あれほど不器用に一途に想ってくれる男を
私はアズベスの他に知らない」
好きってことに妥協したくないんです
メアリー「報われなくていい・・・
ただアキを見守っていけるなら・・・それで」
ルダ「その道は悲しいだけだぞ?」
メアリー「それでいいのよルダ?」
メアリーは宿に帰って行った
ルダ「・・・・・・・・・・・・・・」
ルダ「見られてもいないのに想い続けるか
愛するって時に残酷だね」
みんなが幸せになることは奇跡でも無理なのかもしれない