レニィアーゼの冒険日誌

グレンハム王国　王宮深く　深夜

カルセ「産まれた時からの戦場に居るか
　　　　ゼルタラー国の王子として
　　　　君は常に戦場に立ちふさがり挑んできた
　　　　私の国　バレスト国にな」

カルセ「君ほど将として優れた者はいない
　　　　私はバレスト国の将軍として君と何度も戦った」

ラドゥム「欲で世界を手に入れようとするバレスト国に
　　　　　ゼルタラー国の資源　ジェネイクを手に入れ
　　　　　それを使い世界を手に入れようとした」

カルセ「私の父は　愚かだよ
　　　　ウォーリアの力とヴァーデの力
　　　　それをも凌ぐ　この世界に産まれた
　　　　新しい究極の力

　　　　　　　　”ファスト”

カルセ「だが世界に力なんて必要ない
　　　　力があるから　よからぬことを考え
　　　　欲のために戦い　自分の信念を貫き破滅する
　　　　人は力を捨て　穏やかに生きるべきなのだ」

カルセ「力があるから悲しみが広がる
　　　　人を救える最低限の力で
　　　　人は幸せに生きることができるのに　
　　　　人は　それでも力を求める
　　　　そして手に入れた力で破滅する」

カルセ「人間は　この愚かな連鎖を
　　　　あと何億年　続ければいい？」

カルセ「奇跡のウォーリアも過ぎた力ではないのか？
　　　　あれは使い方を誤れば世界を破壊するなぞ造作でもない
　　　　それでも奇跡のウォーリアを救いたいか？」

ラドゥム「力は正しく使われればいい
　　　　　それだけで世界は　よりよく生きていける」

カルセ「歴史は語ってる
　　　　例え世界が平和になっても
　　　　いつか　また新しい火種が産まれ戦争になる
　　　　そして平和のために戦い　それを手に入れ
　　　　一時の平和が訪れて　また世界は戦争に巻き込まれる」

カルセ「人が　よりよく進化しない限り
　　　　この　終わらない連鎖は続く
　　　　私は世界から力を排除したい
　　　　この悲しい連鎖を　終わらせるには
　　　　力が失われた　その時だ」

ラドゥム「お前も　わかっているのだろう？
　　　　　なぜ人は力を求め生きるのか」

ラドゥム「力は正しく使われれば大きな希望になる
　　　　　エンド・ワールド時代末期
　　　　　奇跡の英雄が力を使わなければ
　　　　　ルガスタという惑星は滅んでいた
　　　　　私たちの生きる惑星がな」

カルセ「それはフェルクという力の使い方を誤った人間が仕掛けた戦争
　　　　本当に人は正しく力を使うことができるのか？
　　　　本当に力を正しく使える人間が居れば
　　　　世界は悲しみに包まれはしない
　　　　この世界から力を消滅させる
　　　　それで本当の平和が訪れる」

ラドゥム「無理だな　今の人間に　それはできない
　　　　　人類を永続させるのみに留まり
　　　　　本当の平和は訪れない
　　　　　人は結局　戦争を起こし平和を勝ち取り
　　　　　世界を不満に思う人間に戦争を起こされ
　　　　　その連鎖は続く
　　　　　人には世界は平和にできない
　　　　　だから進化しなければならないのさ
　　　　　それを現実にしたのはアキ・ルナフェクト」

カルセ「そんな希望に　お前は動かされているのか？」

ラドゥム「今わかった
　　　　　アキ・ルナフェクト　奇跡の英雄を
　　　　　処刑しようというのは

　　　　　　　アキの持つ　その力を消したいからか？

ラドゥム「まさか　お前かカルセ？
　　　　　お前が　この戦争を作ったのか？」

カルセ「・・・・・」