惑星フェイルアム 首都ターバック
王宮
ベルバルド「聞かせていただきたい
我等10憶の同胞を救う術を
創造主どの?
ベルバルドの頭に声がする
創造主「難儀なこと いや絶望的状況か?」
ベルバルド「ゆえに貴方に救いの術を」
創造主「それを伝えるのに戸惑いを感じている」
ベルバルド「このまま滅びを待つくらいなら
私は足掻きたい 足掻いて
同胞たちが幸せに暮らせる未来を勝ち取りたい!」
創造主「ならば伝えよう」
それを聞いたベルバルド
ベルバルド「・・・」
創造主「伝えるべきではなかったか?」
ベルバルド「本当に・・その手段しか
道はないのですか・・・?」
創造主「仮に それを実行するのであれば
最も信頼でき力がある者に任せるべきだ」
ベルバルド「一人だけ そのような者がいます」
首都ターバック 城下町
ガティ「非常招集?」
兵士「王直々の申し出があるとガティレイア殿に」
ガティ「わかった」
どこに行くのですかガティ?
ガティ「ベルバルドが俺に話があるんだとよ」
ルダ「私も行きます」
兵士「いえ ベルバルド王はガティレイア殿だけに」
ガティ「ルダも同席させてもらうぜ」
兵士「ガティレイア殿!?」
王宮 玉座の間
ベルバルド「ルダも一緒なのか?」
ルダ「私が居てはダメですか?」
ベルバルド「ガティレイアだけに伝えたいことがある」
ガティ「ルダは優秀だ まだ12歳とは言え
ヘタな大人よりは人間性は良い」
ガティ「創造主より打開策を聞いたんだろ?
話してくれないか?」
ベルバルド「ルダ?覚悟はあるか?」
ルダ「え?」
ベルバルド「どんな現実でも受け止め背負い
それでも前に進む勇気はあるか?」
ガティ「おいおい?何を話そうって言うんだ?」
ベルバルド「・・・
60憶の人間を殺してほしい
ガティ「・・・何を言ってるんだ?」
ベルバルド「あるいは無力化するか服従させるか
宇宙に追い出してほしい」
ベルバルド「そして惑星ルガスタを奪い我らの星にするのだ」
ルダ「ベルバルド!貴方?何を言ってるかわかってるのか!?」
それしか我らの救われる道は無いのだ!!
ルダ「・・・」
ベルバルドの悲痛な怒号に
ひるんだルダ
ガティ「それが創造主の示した手段か?」
ベルバルド「残念ながら そうだ」
ガティ「ルガスタの王に話し合う余地は?」
ベルバルド「素性の知れない10憶の我等
第3人類の移民を許してくれると思うか?」
ガティ「・・・」
ベルバルド「人間が古来よりしてることだ
殺し奪い自分の物にするだけだ」
ガティ「いつの時代の話をしている?」
ベルバルド「それしか・・我らが生き残る道は・・・」
ガティ「つらいんだなベルバルド お前も?
そして その手段を俺に
伝えなければならないと言うこともか」
ルダ「ガティレイア!何を言っている!?
ベルバルドは お前に悪魔になれと
言ってるんだぞ!?」
ガティ「わかったベルバルド
すべて俺が背負う
ベルバルド「・・・ガティレイア」
ガティ「話を先に進めてくれ」
ベルバルド「フェイルアムが滅びる事を考えて
同胞を宇宙に逃がすために建造した
移動宇宙船を8隻 用意した」
ガティ「それに兵を乗せルガスタに戦争を仕掛けろと?」
ベルバルド「その通りだ・・・」
ガティ「俺に悪魔のような殺戮者になれと?」
ベルバルド「・・・あぁ」
ルダ「ガティレイア!こんなの命令のレベルではない!
お前に こんなことを!?」
ガティ「ルダ?これをしないと
10憶の同胞が死ぬ
ルダ「だけど!?」
ガティ「大切な同胞を救えるのなら俺は悪魔になる」
ルダ「なら・・・
私も つれて行ってください
ガティ「悲しい想いをするぞ?
いや 悲しいで済めばいいが」
ルダ「・・・
覚悟の上です