レニィアーゼの冒険日誌

　　　　　　　・・・おわりだ・・奇跡の英雄


アキ軍　最奥


　　　　　　仰向けに倒されたアキの　のど元に

　　　　　　剣先を立てたゲジジェ



ゲジジェ「・・・


　　　　　　　こんなはずじゃ・・なかったさ・・・


アキ「・・・泣いているのか？」


　　　　　　　ゲジジェの目から涙が溢れる


ゲジジェ「覚悟しろ！奇跡の英雄！！」


　　　　　　　ゲジジェは刀に力を入れた！！



？？？の場所

ゲジジェ「フェルク騎士団に潜入するのか！？」

クルーゼ「そしてフェルク騎士団の技術と知識を
　　　　　持ち帰ってこいとさ」

セネア「セクト様の命令か」

クルーゼ「めんどうなことにさ
　　　　　俺が”エタシュ”だと気づかれないよう
　　　　　俺の記憶を　いくつか
　　　　　セクト様に預けることになった」

ゲジジェ「それって！」

クルーゼ「セネアやゲジジェのことも
　　　　　忘れてしまうかもしれない」

ゲジジェ「・・・セネアもか　おい！それでいいのか！？」


　　　　　　　ここに３つの腕輪がありまして～♪


クルーゼ「
ゲジジェ「「え？」

セネア「精霊を刻まれた腕輪なの」

セネア「風の精霊　シルフィ　水の精霊クアル
　　　　地の精霊　アース」

セネア「３人は　とっても仲良しなの」

クルーゼ
ゲジジェ「・・・お・・おぅ」

セネア「３人で　この腕輪をつけましょう？」


　　　　　風の精霊の腕輪をクルーゼが

　　　　　地の精霊の腕輪をセネアが

　　　　　水の精霊の腕輪をゲジジェが装備した


セネア「離れていても忘れてしまっても
　　　　３人が出会えば思い出す」

セネア「クルーゼ　ゲジジェ？それを忘れないでね」


　　　　　クルーゼがフェルク騎士団に

　　　　　潜入して７年が経過した



？？？の場所

セネア「帰って来ないねクルーゼ」

ゲジジェ「スパイって年単位でやるものだろ
　　　　　すぐには帰ってこないだろうな」

セネア「・・・会いたいな・・クルーゼに」

ゲジジェ「（そう言って・・やはりクルーゼしか
　　　　　　見てないのか・・・）」

ゲジジェ「・・・え？」


　　　　　　　温かい何かにつつまれるゲジジェ

　　　　　　　セネアがゲジジェを優しく抱きしめる


セネア「知ってたよ　ぜんぶ
　　　　私が不器用で　ごめんなさい」

ゲジジェ「・・・セネア？」

セネア「ありがとう　ごめんね
　　　　私もゲジジェみたいに不器用だからさ
　　　　伝えられてないこと　たくさんあると思う」

セネア「ゲジジェだけは　いつも私の側に居てくれた
　　　　それだけで私は満たされてた」

ゲジジェ「・・・セネア？」


セネア「ありがとうゲジジェ



　　　　　　　　愛しているわ




ゲジジェ「・・・」


　　　　　　　これは・・幻なのか・・・？

　　　　　　　いや・・幻でもいい・・・

　　　　　最期に愛してる人に愛してると言われ

　　　　　抱きしめてくれた・・・


　　　　　　　それだけで・・いい・・・



アキ「ゲジジェ？
　　　お前の人生は　なんだったんだ？」

ゲジジェ「なんだったんだろうな」

アキ「エンド・ワールドが何度も起き
　　　世界は戦乱ばかりで　そんな世界でもさ



　　　　　　ひとりの女性を　そこまで愛せて

　　　　　　想える事ができる



アキ「それだけで　お前の人生は
　　　何も間違っていないと俺は思う」

ゲジジェ「・・・そうか」


　　　　　　手を上げ腕輪を見つめるゲジジェ


ゲジジェ「・・・


　　　　　　　・・・会いたかったな・・また３人で


アキ「・・・



　　　　　　　またな　ゲジジェ・ハルスタン



ザファイドアーク南部

セネア「軍を転進しろ！ゲジジェを救いに行くぞ！？」

ワトソ「それではゲジジェ様が　うかばれません！
　　　　ゲジジェ様の　ご遺志は！」

セネア「もうゲジジェが死んだかのような言い方はやめろ！？」


　　　　　　　　　　セネア殿


　　　　ゲジジェの私兵

　　　　オーリア　ファント　デルムが戻った

セネア「ゲジジェは！？」

オーリア「・・・ゲジジェ様は


　　　　　　　・・・戦死・・されました