お前が消えた世界こそ 優しい世界だ!
ザファイドアーク北部
黒馬に跨ったバルサファイが
ラフィスに襲い掛かる!
バルサ「リーザは貴様が殺した!」
振り下ろす刀がラフィスに!
ラフィス「・・・
ラフィス「・・・あれは
・・・私ではない
バルサ「!?」
バルサファイの攻撃を刀で防ぐ!
バルサ「今さら何を言う!」
ラフィス「私がやったことではない」
事実 ラフィスのやったことではない
バルサファイの
故郷 家族 友とリーザを焼いたのは
ラフィス「・・・私ではない」
言葉を失うバルサファイ
ラフィス「私はフェルクの子孫
それだけの理由で お前に命を奪われようとしている」
ラフィス「私を殺した先に お前の望む世界があるか?」
バルサ「・・・」
ラフィス「私を殺してもリーザは戻らない」
バルサ「フェルクの子孫が言う事か!?」
ラフィス「だが私はラフィスだ」
バルサ「・・・」
バルサファイ馬を返し
またもラフィスに襲い掛かる
ラフィス「そんなに私を討ちたいか
・・・それでも・・いいか
ディアがラフィスを体ごと持ち上げ
攻撃を回避した!
ラフィス「何を?」
ディア「なぜ討たれようとした?」
ラフィス「それが償いになるのなら」
ディア「お前が討たれればエンド・ワールド級の
内乱が世界に起きる」
ディア「そして お前を想っている者が お前の死で
武器を持ちバルサファイに復讐する
今のバルサファイのように」
ディア「悲しみは ここで決着をつけろ?
連鎖させてはいけない」
ディア「バルサファイ?
仇をとった その先は どう生きる?」
バルサ「どうだと?」
「おそらく死ぬつもりだろ」
ディア「ネッサオラ?」
ネッサ「1000年の時を越えたバルサファイに
何がある?
故郷も家族も友もリーザもない」
ディア「ラフィスを討てば死を選ぶことを知っていたのか?」
ネッサ「その方が楽になれる
恨みながら苦しみながら生きるのは悲しすぎる
たとえ討てても何もない」
なら討たれるわけにはいかんな
ディア「ラフィス?」
ラフィス「私を討つことで死を選ぶなら
討たれるわけにはいかない」
なぜ そんなに優しくなれる?
ラフィスの中に眠っているフェルクが
眼を覚ました
フェルク「あの時 逃げられたギダバーグの民族か
やはり討っておくべきだった」
バルサ「フェルク!」
フェルク「リーザの後を追わせてやろう」
フェルクは そのまま刀を抜き
バルサファイに迫った!
フェルクに身体を奪われたが
ラフィスには自我があった
ラフィス「お望みどおりにフェルクだ
終わらせたいのだろ?」
バルサ「・・・」
ラフィス「・・・
その先に お前の望む未来があるのなら
フェルク「ラフィス!何をする!?」
フェルクの身体を身体の内側から縛った
ラフィス「お前の望む未来があるのなら討たれてやる
だが討たれた後に死を選ぶのか!?」
バルサ「・・・」
ラフィス「答えろバルサファイ!?
本当に欲しい未来は どっちだ!?