8年半前 グレンハム国 フォートレス・フィート訓練所
回想
リリィ「2倍の重力の中 戦ってもらいます
ただし倒す狼には重力は かかってません」
イザルト「ここに得物を用意した
好きな武器で戦うといい」
イザルト「まずはアズベス お前からだ」
アズベスの選んだ武器に
訓練生は騒ぎ出す
イザルト「それはハズレの武器だ
2倍の重力下で使うつもりか?
いくら切れ味の良い重剣とはいえ
使えないなら意味がない」
アズベス「そうだ 使えなければ意味は無い」
アズベス 重剣を構える!
リリィ「はじめ」
狼がアズベスに襲いかかる!
アズベス「使えなければ意味はないよ
なら使えればいいんだろ?
重力を物ともしない体技
その武器を活かせる剣技
アズベスは難なく狼を倒した
訓練生「化け物か 2倍の重力だぞ!」
イザルト「アズベス下がっていい
次の訓練生 はやく来い!」
呼ばれた訓練生がアズベスと すれちがう
アズベス「俺と同じことをできると思うな?
何年も費やして手に入れた剣技と体技だ」
アキ「安心しろ?その何年も一瞬で越えてやる」
アズベス「できるものか」
アキが選んだ武器で
またもや訓練生が騒ぎ出す
アズベス「お前!俺でも選ばなかった重さの重剣だぞ!」
イザルト「どんなバカにもわかると思ってたが
そんな大ハズレの武器を選ぶか?
もう武器の変更は受け付けないぞ」
アキ「かまわない」
アキは力を ふり絞り
スタート地点に重剣を運んだ
イザルト「武器を持ち かまえないのか?」
アキは武器の剣先を地につけたまま
アキ「始めてくれ」
イザルト「どうなっても知らんぞ」
リリィ「はじめ」
狼がアキに襲いかかる!
アズベス「なんのための武器だ
重くて使えないなら意味はない!」
ドシーンと重い音が響く訓練所
その光景を見たイザルト
イザルト「・・・」
アキ「これでいいだろ?」
イザルト「・・・合格とでも思っているのか?」
アキ「この重力下で武器を選ばせるのも
おかしな話だがな」
イザルト「(わかっていたのか)」
回想 中断
ザファイドアーク グレンハム軍 本拠地
ミカ「そんな知恵が・・・」
クルーゼ「あぁ
その武器を倒すだけで狼を倒した
クルーゼ「重力下だ
重剣の倒れる速度も速く
すばしっこい狼も対応できなかった」
ミカを「・・・不利を有利に」
回想
アズベス「・・・」
アキ「剣技も体技も必要なかったな?」
立ち去ろうとするアキに
アズベス「名前を教えろ!俺はアズベス・ガルファーだ!」
アキ「・・・
アキ・ベリングだ
回想 終了
ミカ「・・・名前が違う」
クルーゼ「驚くとこ そこ?
アキとアズベスはウォーリアが目覚めてから
名前を変えたからな 旧名だな」
クルーゼ「この訓練に俺も居た
あの時のアズベスの表情やばかったな
放心して信じられない者を見たような顔だった」
クルーゼ「アズベスが鍛え上げた剣技も体技も
アキは知恵1つで越えてしまった」
クルーゼ「それからだ
アズベスがアキにライバル心を抱き
アキに つっかかるようになった」
クルーゼ「アキには負けたくないようだ」
ミカ「そんなライバルだから
アキの挑発的な言葉にアズベスは
意識が戻ったのね」
クルーゼ「メアリーが意識の戻らなかったアズベスに
涙を流しながら呼びかければ
それでも目を覚ましただろうな」
ミカ「クルーゼは どうやって狼を倒したの?」
クルーゼ「普通に
魔法で倒したよ
ミカ「・・・え?}
クルーゼ「あの重力下 武器を選ぶのは
マイナス評価だ
正解は武器を使わず魔法で倒す事」
クルーゼ「たぶんアキはアズベスに挑発返しするために
魔法で倒すことを選ばなかった」
ミカ「アキとアズベスは不合格なの?」
クルーゼ「アキはイザルトに わかっていたと判断され
その訓練の不合格はアズベスだけだったな」
ミカ「・・・アズベスが
・・・グレだした原因かな??