俺の かけがえのない親友を殺しておいて
なぜ お前は笑うことができる!?
グレンハム城下町 クルーゼ宅 夜明け
クルーゼ「はっ!」
眼を覚ましたクルーゼ
クルーゼ「・・・なんて夢を見たんだ俺は」
静かな寝息が聞こえる
クルーゼ「ルダか なんで俺のベッドに」
回想
寂しいのなら一緒に居てあげようか?
クルーゼ「・・・え?」
ルダ「あの時の お礼だ」
回想 終了
クルーゼ「あの時の・・あの時か・・・」
クルーゼ「あぁ・・言ってたっけルダ・・・
怖くて眠れないから そばに居てって」
クルーゼ「その時の礼か?」
ルダの寝顔を見て 優しく頭をなでる
心が落ち着いて行く
クルーゼ「なんで お前は
こんなに美人で かわいいんだよ
あせるだろ」
ザファイドアークの戦争が終わり
グレンハム城下町に帰還していた
グレンハム城下町 南門
クルーゼ「次に石材を運ぶ荷台がくる
3班と4班は受け入れの準備を」
おい!クルーゼ!?
クルーゼ「どうした?」
レアット「陣頭指揮してないで お前も働けよ!?」
サムス「クルーゼの役割が楽だと
思ってるのかレアット?
全体を把握して労働者に無駄なく
作業させる差配
誰にでもできるわけではないぞ?」
レアット「サムスだってできるんだろ!?」
サムス「俺はクルーゼの差配を見てるのも楽しい」
エンドワールドが終息して半年
傷跡は深く まだグレンハム城は
ガレキの除去や城壁の修理で忙しい
クルーゼ「(レアット サムス
もし この二人が敵にまわったら)」
お前は平気で この二人を斬るのか?
クルーゼ「・・・」
顔色 よくないな
クルーゼ「ルダ?」
ルダ「昨夜は一晩中 クルーゼを
慰めてあげたのに」
ルダの言葉を遮ろうとクルーゼの大声!
レアット「・・・まじか?」
サムス「・・・ミユは どうした?」
ルダ「セネア・ボードンと言う
かわいい彼女も居たらしいが」
レアット「・・・最低だな お前」
サムス「・・・失望したわ」
クルーゼ「なんで そうなる!?」
仲間たちとの温かい談笑
今の仲間たちにゲジジェとセネア
セクトを重ねてしまうクルーゼ
悲痛な想いを感じる
クルーゼ「・・・」
・・・アキ・・お前は奪ったのか
俺の大切な親友を
夕暮れ 帰り道
ルダ「晩御飯は何を食べたい?」
クルーゼ「前々から思ってたんだけど
グレンハム軍の人間ではないのに
こんなに一生懸命 働いてくれるんだ?」
ルダ「特に やることないしな
クルーゼの そばに居て楽しいし」
ルダは ややストレートな表現が多い
クルーゼ「容姿も美人なら性格も美人
どこにも隙がない」
照れ隠しだろうか
ルダに対する返事の言葉ではない
ルダ「・・・あ・・お米 炊いておくの忘れた」
クルーゼ「ルダにしては めずらしいな
どこかで飯でも食べて帰ろうぜ」
夜 パスタ店 アラーモ
店に入る
ルダ「アキにメアリーか 奇遇だな?
クリスフェル村の勤務だろ?」
メアリー「まいったわ 馬車の最終便
時間 間違えてさ
今日は 城下町で宿とるよ」
ルダ「クルーゼの家に泊まればいいのに」
メアリー「二人の邪魔したら悪いじゃない」
ルダ「そっか メアリーも今日は
アキと同室の宿で・・・」
メアリー「なんで そうなる!?」
アキ「外食?
いつもルダが飯 作ってくれるんだろ?」
クルーゼ「あ~ まあ」
ルダ「たまには外食でも」
クルーゼ「ルダが米を炊くの忘れて
おかずしかない」
ルダ「・・・それ 言わなくても よくない」
クルーゼ「・・・わかったから こっち見つめて
拳を握りしめるの やめてくれないか?」
アキ「ルダも そんなことあるんだな」
笑みを浮かべるアキ
クルーゼ「・・・」
クルーゼ「(・・・アキ?その笑みに偽りはないのか?
・・・なら)」
俺の かけがえのない親友を殺しておいて
なぜ お前はわらうことができる!?