川の音 満天の星空
虫たちの合唱
山の中 深夜
こんなところに居たんですか?
リーザ「星が きれいだからね」
クルーゼ「リーザは いま幸せですよね」
リーザ「どうして そう思うの?」
クルーゼ「じゃなかったら
変わらない世界が愛しい
クルーゼ「そう歌ってたじゃないですか
きっと いまが幸せだから
そんな詩が出てくるんですよね?」
リーザ「それも創造なのよね」
クルーゼ「え!」
リーザ「変わった世界が好ましいとは限らないじゃない?
世界を変えようとしてる人って
そこも わかって変えようとしてるのかな?」
回想
セクト「エンド・ワールドを起こし世界を変える!」
回想 終了
クルーゼ「(俺たちの目的がバレてる!?)」
リーザ「いけない また変な妄想癖が出ちゃった
治さないとね」
クルーゼ「(・・・そうでもないみたいだ)」
リーザ「でも
私は世界が変わってほしいと願ってるよ?」
クルーゼ「えええ!」
クルーゼ「なら
”変わらない世界が愛しい”って詩
どこからでてきたんですか!?」
リーザ「う~ん・・なんとなくかな??」
クルーゼ「リーザって どんな人間の想いも
わかってしまうような気がする・・・」
リーザ「勝手に 頭に浮かぶっていうかね
詩も歌も物語も
私はペンとノートと声があれば
退屈しないわ
クルーゼ「すごい才能」
リーザ「君だって料理で人を笑顔にしてるじゃない
おいしかったよ」
クルーゼ「それくらいしかできないから」
リーザ「誇ってもいいんじゃないかな?」
星空を見上げリーザは言う
リーザ「私が世界が変わってほしいのは・・・ね」
クルーゼ「バルサのこと?」
リーザ「なんで 振り向いてくれないのかな」
心を痛めながらクルーゼは
クルーゼ「リーザのために曲を創ったバルサが
リーザを想ってないとは思えない」
リーザ「ふ~ん わかるんだ?」
クルーゼ「俺も男ですからね」
リーザ「君の言葉 信じていい?」
クルーゼ「責任はとれませんよ?」
リーザ「それって ずるくない?」
クルーゼ「迷ってるヒマあるんですか?
たった100年ぽっちの世界ですよ?」
リーザ「私から言うのか・・・」
クルーゼ「先に恋しちゃった人の宿命です」
リーザ「君も詩人だね?」
クルーゼ「そうかな」
リーザ「だったらクルーゼにも手伝ってほしいな」
夜空を指さすリーザ
リーザ「流れ星って知ってる?
星が流れてる間に願い事を口にすると叶うって
私の村では そういう言い伝えがあるんだ」
リーザ「私の想いが届くように願ってよ
二人分の願いなら強力だよ?」
クルーゼ「(・・・残酷だな)」
リーザ「クルーゼ?」
クルーゼ「星が流れるとは限らないのに」
リーザ「いいから 一緒に空を見上げて」
雲ひとつない満天の星空」
リーザ
クルーゼ「きれいだね」
リーザ「生きてて良かった 君は?」
クルーゼ「・・・
・・・こんな世界 壊れてしまえ
リーザ「え?」
クルーゼ「ちょっと前までは そう思ってたんです」
リーザ「今は?」
クルーゼ「セクト達に出会ってから幸せで
変わらない世界が愛しい
クルーゼ「と 思ってます」
リーザ「君も幸せなんだね」
クルーゼを なでなでするリーザ
クルーゼ「・・・子供じゃないんですから」
リーザ「え~ 子供にしか見えないけどな
鏡 見たことある?
かわいい顔してるよ♪」
リーザの笑顔に照れてしまうクルーゼ
からかうようにリーザは
リーザ「なんで顔が赤いのかな?」
クルーゼ「・・・べ・・別に
あ!流れ星!!
リーザ「・・・」
クルーゼ「・・・」
リーザ「ねがいごと 言えた?」
クルーゼ「・・・ムリですよ 一瞬だし」
リーザ「フフ
私も言えなかったよ♪