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思い出の星巡り

レニィアーゼ

[レニィアーゼ]

キャラID
: ME080-280
種 族
: 人間
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 133

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写真コンテスト

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レニィアーゼの冒険日誌

2024-08-13 23:41:40.0 2024-08-13 23:47:37.0テーマ:その他

精神障害者がプレイするドラクエ10 9


街行く人たちがチェルに魅入っている
振り返ってまで見つめる人も居る

腰まで伸びた黒髪の
さらさらで艶のあるロングヘアー

肌は白く線の細い身体
肌には艶がある
足も腕も細い
まるでモデルのようだ

夏服のセーラー服
ストッキングは履いていない生足

誰もが思わず見惚れてしまうだろう
チェルは そんな美少女だった

うん?セーラー服?なんで??

「学校も行けなかったのにって?」
「そういう意味じゃなくて」
「お母さんが
 男の人は こういうの好きだから
 着て行きなさいって」
「お母さん なに考えてるの!?」
「ウソ
 これ中学生の時の
 結局 一度も学校に行けなかったけど
 お母さんが せめて制服は
 着せてあげようと買ってくれたの
 一度は街で着てみたかったんだ」

少し さみしそうだ
結局チェルも精神障害で
義務教育すら行けなかったか
本当 僕たちは同じだな

「そしてね
 もう一度 あの言葉を
 言ってほしいな~」
「あの言葉?」


   びっくりした
   そんな美少女だったなんて
   つい みとれてしまったよ


「・・・」
「って言ってくれたような?」
「・・・僕
 そんな恥ずかしいこと言ったの?」
「も~一度 も~一度
 ねえ?言ってほしいな~」

・・・前言撤回
少しも寂しそうではない

チェルは僕の腕に手を組んだ

「おい?」
「言ってほしいな~」
「・・・言わない」

リアルで会ってもチェルはチェルだ
イタズラ好きで子供っぽくて明るくて

ドラクエの中では何も変わらないチェルに
安心したけど
街行く人たちの視線が痛い
「あんな美少女に腕を組まれてるぞ」
とでも思われてそうだ

「その 身だしなみ
 どのくらい時間かけて
 がんばったの?
 フ~ン
 そんなに私に良く
 想われたかったんだね」

・・・このイタズラ好きが

「さあ
 今日は私を
 どこに連れてってくれるのかな?」
「え?もう会ったから
 目的は おわったんじゃ?」
「・・・本気で言ってる?
 もう こうなったらデートでしょ?」

・・・そんなことした経験無いのですが
どうしろと?

「さあ どこに連れてってくれるの?」

チェルが今 望む事
すぐ ひらめいた
僕は連れて行くところに
ここを選んだ


とある場所

「へえ~ よく わかったね
 私の したかったこと」
「僕も そうしたかったしな
 ここのような個室なら
 気兼ねなくできるだろ?」
「そんなに二人っきりに
 なりたかったの?」
「じゃあ チェルは
 どうなんだよ?」
「・・・私も
 こうなりたかった」

そのまま二人は身体を横にして
寝転がった


カラオケ屋

「・・・もう死にそう」
「・・・僕も
 限界だったわ」

精神障害者である僕たちが
体力がないのは折り紙付きだ
喫茶店では さすがに
座席で寝転がるのは気が引ける

行きつけの精神科医に行けば
通うだけで
1日分の体力を使ったかのように
疲れ果て

近くの遊び場に行けば
旅行でもしたかのような
遠くに来た錯覚と
体力を使い果たし

街に出れば
必ず倒れるだろうと思うほど
僕らは体力が無い

もう今は とにかく
体力を回復させたい

チェルは もしかして
そこまでしてでも
僕に会いたかったのか?

1時間ほど ぶっ倒れて
ようやく落ち着き始めた頃
チェルがマイクを取り出した

「せっかくだから何か唄おうか」
「へぇ~
 歌は うまいのか?」
「よく唄うよ
 自分で歌詞とメロディー創って
 遊んでるもん
 曲は創れないけどね

 私たちって
 紙とペンがあれば
 それだけで楽しめるでしょ?」
「精神障害者に産まれたけど
 その才能には感謝してるよ」
「じゃあ 聴いてくれるかな?


    ヴュアが創った歌詞に
    歌を創ったんだ

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