レニィアーゼの冒険日誌

　　　　　欠けているのなら埋め合えばいい

　　　　　そうやって　みんなで欠けているところを

　　　　　埋め合っていたんだ


　　　　　いつからだろう

　　　　　埋め合う事をしなくなって

　　　　　みんなで奏でたい曲を

　　　　　鳴らすようになって

　　　　　アンサンブルしない

　　　　　バラバラになってしまった

　　　　　音も想いも




「やっぱり　これって
　叫びでしかないんだよね」

「想いしか伝わらない」

「・・・なんで
　こんなに悲しいの」




　　　　　　僕がわるいんだ

　　　　　　結局

　　　　　　ツナげなかったから

　　　　　　みんなを傷つけてしまった

　　　　　　もう音が鳴ることはないのかな


　　　　　　もう・・声だけでしか・・・



プロローグを告げるように
ギターの音がする



ツナグ「なんで？」

ヴェル「鳴らすよ
　　　　俺はヴェルだから
　　　　名前の通り
　　　　鳴らす事しかできない

　　　　そこに想いを重ねれば
　　　　歌になる

　　　　ツナグ？
　　　　俺達でツナゴうぜ？

　　　　ここで叫びと
　　　　音を奏でて　
　　　　歌にしていけば

　　　　きっと
　　　　どこかで」


ツナグ「・・・」

ツナグ「・・・


　　　　　　　　ありがとう　ヴェル




街　メインストリート

「”欠けている”が活動を
　始めたって！？」

「いや　ヴォーカルと
　ギターが居るだけだけど」

「また　はじめるのかな？」


ティア「・・・」

ティア「・・・



　　　　　　　　何がしたいんだ？

　　　　　　　　ヴォーカルも

　　　　　　　　ギターも



ティア「いくら
　　　　叫んだって
　　　　いくら
　　　　歌にしたって

　　　　

　　　　　　　　・・・何も


　　　　　　　　・・・もう何も




「そう言ってていいのか？」

ティア「・・・シアン？」

シアン「叫びを歌にしようぜ？
　　　　ベースとドラムは
　　　　音の要だろ？」


　　　　　　　ツナグが

　　　　　　　ツナゴウとしてるんだよ