レニィアーゼの冒険日誌

　　　　　　・・・君が

　　　　　　・・・いけないんだよ？


　　　　　　君が
　　　　　　　
　　　　　　あのとき



　　　　　　私に

　　　　　　歌と

　　　　　　歌詞を

　　　　　　魅せたから



回想

私とツナグは
同じ
産婦人科で産まれた


いちおう
ツナグが
１時間くらい先に
産まれたらしい

その時からの
つきあい


家も隣同士

通う
保育園も同じで

そこから
高校まで同じで


もはや
幼馴染と言う
次元を超えている

赤ちゃん馴染み？
とでも
言えばいいのだろうか？


そして名前も

ツナグとカナデだから

運命？
いや
もうこれ

運命すら
超越してる？


保育園から
まわりに


「いつも
　一緒に居るね？」

と言われ


「そーだよ
　ツナグは私の
　ゲボクだから～」


と
意味もわからず
その言葉を使っていた


まあ
誕生日も同じだから

お互いに
プレゼント交換を
していた



いつも
一緒に育って

いつも
一緒に居て

もはや家族？？


お互いの家も
自分の家みたいに
出入りしてて


５歳の頃だっけ？


一緒に
歌番組を見てたとき

ツナグが
歌を唄い出した



想いが
溢れて来るの
たくさんあるの

どうしてか
わからない

貴女は私が
とても好きな人


ここにある感情が
心いっぱいになって

止まらないんだ
めちゃくちゃなんだ

どうすれば
この想い
伝える事ができる？

ねえ　教えてよ？
届ける方法

子供よりは大人で
でも
大人にはなりきれなくて

まだ
私は子供かな？

少し背伸びすれば
貴女に届くのかな？

この想い
どうすればいい？
もう
壊れそう

こんなに
切なくさせてズルいよ

愛しさが
溢れて来るの
どうしてなの？

そんなのは
わかっていた

貴女は
私の初恋の人




「・・・」

「・・・ツナグ
　唄　うまいね？」

そう？

「でも
　テレビの歌詞じゃなくない？」

なんか
そのまま唄っても
つまらないから

頭に
うかんだものを
言葉にしてみたよ

「・・・」



　　　　　家に
　　　　　駆け込むように
　　　　　入って行って



「お母さん！
　わたし！！




　　　　　　ヴァイオリンを

　　　　　　習いたい！！



　　　　　　　回想　終了




夜２３時　帰り道

「（あの時　ツナグが
　　ヴァイオリンが奏でる曲で
　　ツナグが創った歌詞で
　　替え歌を唄っていたから



　　　　　　　あのとき

　　　　　　　君が


　　　　　　　私に

　　　　　　　歌と

　　　　　　　歌詞を

　　　　　　　魅せたから



「（・・・私は



　　　　　　君の歌に

　　　　　　メロディーを

　　　　　　奏でたくて


　　　　　　君に歌詞に

　　　　　　私の曲を

　　　　　　創りたくて



「（だから
　　私は
　　奏でる事を選んだ）」


カナデって名前だから
奏でるようになったんでしょ？


よく
そう言われるけど

いつも
私は
ウソをつく


だって
本当の事を言ったら




　　　　　　ツナグのこと

　　　　　　好きって

　　　　　　言ってるような

　　　　　　物じゃん





「（だから
　　いつも
　　私は
　　ウソをつく）」

そういえば
カナデは
なんで
奏でるように
なったんだっけ？

「（・・・）」



　　　　　　カナデって名前だから

　　　　　　奏でることを

　　　　　　選んだんだよ？




やっぱ
そうだったか

「（・・・



　　　　　　　本当

　　　　　　　いつも

　　　　　　　私は

　　　　　　　ウソをつく