もう
夜遅いんだから
寝るんだよ？
カナデの家の前
「夜更かししたら
ツナグの部屋の窓から
侵入して
説教して寝かせるから～」
・・・まだ
それやる気かよ
「お隣さんの特権です」
カナデこそ
もう寝ろよ？
美容に気を使ってるんだろ？
じゃあ
おやすみカナデ
家に入ろうとする
ツナグに
ねえ！
「・・・私
ちゃんとできたかな？」
え？
「ツナグの歌と歌詞に
恥ずかしくない曲を
私は創れたかな！？」
・・・
「・・・」
なに？
その不安そうな顔？
「・・・え？」
いつも
カナデの曲は
そっと
心を
つつみこんでくれるような
優しく
触れて来るような
そんな
温かい気持ちになれる
「・・・ツナグ」
恥ずかしいどころか
最高の曲だったよ
「・・・」
「・・・・・
・・・ば～か
「そんなの
当たり前なんです～」
じゃあ
なんで聞いたんだよ？
「へへ」
「おやすみツナグ」
おやすみカナデ
二人は家に入る
玄関
「・・・」
「・・・・・あのとき
君の唄を
君の歌詞を
聴いた
その時から
夢を抱いていた
君の唄に
曲を乗せる事を
君の歌詞に
曲を創ることを
それを
たくさんの
お客さんに
聴いてもらって
「ステージで」
君の隣で奏でることを
「へへ
夢が１つ
叶っちゃったな
翌朝
カナデは？
カナデの母
「日焼け止めが
見つからないって
言って探してるわよ
部屋に入って待ってる？」
先に神社に行くって
言っておいて？
神社
ネア「え！
少年たち
バンドを組むの！？」
なんで
驚いてるの？
ネア「・・・どっちが
バンドをしようって？」
カナデだけど
ネア「・・・
（そうなっちゃったか）」
なんか
複雑そうな
顔をしてない？
ネア「・・・シテナイヨ？」
なんでカタコト？
ネア「もう
学校の時間になりそうだし
今朝のセッションはなしか～残念」
”レア・シーン”ほどの
トップバンドグループの
ヴォーカルが
僕たちのセッションを
聴いて楽しいの？
ネア「・・・カナデってね
・・・やばいのよ
ネア「即戦力で
トップバンドに
入れる
しかも主力で」
・・・え？
ネア「才能って物は
あの子のために
存在する言葉ね
そんな相手に
バンドしようと
言われたんだから
恥ずかしくない
歌と歌詞をしなよ？」
回想
「ツナグの唄と歌詞に
恥ずかしくない曲を
私は創れたかな！？」
回想 終了
・・・カナデって
とんでもない無自覚？
ツナグ～
ごめ～ん！
「日焼け止め
やっと見つかった！」
ネア「おはよ
カナデ」
「おはよ ネア：
いつから
呼び捨て？
ネア「一緒にセッションしたら
もはや親友」
「ね～」
そういうものなの？
ネア「あ そうだ
今日さ
学校で
覚悟しておけよ？
やばいことになるから
