目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

レオナルドの冒険日誌

2021-06-21 00:16:17.0 2023-05-20 13:01:00.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作 『マージンの一番長い日』その5

「これはひどいな」
留置施設から飛び出しヴェリナード城内を駆け抜けて、市街へと飛び出したマージン。目の前のヴェリナードの景色は一変しており、至る所からもうもうと黒煙が上がっている。とりわけ大きな煙が立ち上っているのは渡し場の方。先ほどマージンの首を繋いだ爆音も、そちらからだと思われた。

「なんだぁッ!ありゃあ!?」
直近の爆音に目を向けたマージンから、うっかり自分でも驚くほどの大きな声が出る。恐らくはこの惨状を引き起こした元凶。ヴェリナードの外縁の高台から、落書きのお手本のような導火線付きの小型球体爆弾をばら撒く巨躯を、マージンの視線が捉える。
「あれは、まさか…まさか、マージン・ガーZなのか!?馬鹿な、オレまだ作ってないのに!」
ウルベア魔神兵を思わせるがっしりした体躯。だがしかし、その姿からは考古学的な要素が徹底的に廃され、全身がつるりとした質感となっている。胴体および膝から下、肘から先は漆黒に塗られ、二の腕や腿は眩しい銀色。シンプルな色合いの中に、真紅のV字胸プレートが圧倒的な存在感を放っていた。本来戦斧を装備していたはずの拳は廃されて両腕が砲身となっており、そこから爆弾を放出している。
唯一ウルベア魔神兵の様相を残す頭部もまた銀色に塗まり、その頭頂部は球体上のガラスに覆われていて中に人影が見える。さすがに離れすぎて中の人物の姿まではハッキリと捉えられないが、かなり小柄なようだ。
「とにかく何とかしないと!」
マージン・ガーZ(仮)に近づくため、階段を駆け上がるマージン。幸いというべきか、くろがねの巨躯は今、マージンの側に背を向けており、爆弾が飛んでくることはない。それに加えて。
「先ほどまでとは爆薬が違う。威嚇用か?」
留置施設で嗅いだ火薬と異なる香り。今ばら撒かれているのは、明らかに先の巨大爆音の際とは趣の異なる爆弾のようだ。現に、あちこちが派手に黒く煤けひび割れてはいるが、道すがら建造物に目立った被害はなく、混乱する聴衆を避けなければならない以外は、進む事に特段苦労は無かった。マージンがおよそ100mという程にまで近づいたその時。センサーの類を搭載しているのだろう。ゆっくりとマージン・ガーZが振り向いた。近づいてみて分かった事だが、ウルベア魔神兵だとしてもスケール感がおかしい。軽く2倍のサイズはあった。
「近づいてくるとは。ただの愚かな蛮勇か、はたまた…」
拡声器越しにマージンの耳を叩いた声。その声にマージンは、聞き覚えがあった。
「…冗談、きついぜ…アニキ」

「いいかマージン。技術は世界を救うんだぞ」
それはまだマージンが、今や壊滅してしまった傭兵団に所属していた頃の思い出。
「ドルボードや大地の方舟の発明で人と人の距離はぐっと近くなった。病気の人のもとに異国の特効薬が届いたり、海の向こうから災害に強い建築法がもたらされたり。技術の力で、世界はどんどん良くなっていくんだ」
「ふぅん」
いつも通りの長話。繰り返し何度も聞かされた話を、なお前回以上に熱を込めて彼は話す。
「技術に限界はないんだ。古代ウルベア地下帝国では時間を超越する研究が行われていたなんていう話もある。マージン、俺はいつか技術の力で世界から争いをなくしてみせるぞ」
「はいはいアニキ、次行くよ~」
マージンは話半分に聞きながら、話を遮る様にひょいひょいっとお手製のギガ・ボンバーを放り投げる。初対面でオッサンと言ったら拳骨を喰らった。それ以来、マージンは心でオッサンと呟きつつ、口ではアニキと発している。
「ちょっ、スーツの準備がまだ、あ~~~ッ!」
傭兵団の技術担当という立場柄、前線に立つことの少ない彼は、同様に幼さゆえアジトに残る機会の多いマージンを、面倒を見るついでにこうしてよく自身の発明の検証に駆出していた。
慌ててゴツゴツとしたスーツを着こもうとしたものの、間に合わず半裸のままのプクリポの小さな体が宙を舞うのをマージンはぼんやりと眺める。このスーツが完成したら、仲間の怪我が少なくなる。だがしかしそのために、彼は今、ボロボロになっている(8割以上はマージンに責任があるのだが)。はっきり言って、彼は馬鹿なんじゃないかとマージンは思った。でも、そんな馬鹿が、幼いマージンは大好きだったのだった。

「やっぱり生きてたんだな、マージン。しかしまあ、なんて巡り合わせだ」
心底驚いた、という声で、マージン・ガーZ(仮)の頭部に収まるプクリポが告げる。
「そりゃこっちのセリフだよ、オッサン」
「また拳骨するぞこのクソガキが!」
マージン・ガーZ(仮)のパイロット。操縦席に収まる小柄な姿は、幼き日のマージンの子守係であり、そして今朝方フツキが酒場で袖振れあったプクリポ、フィズルなのであった。
                                続く
いいね! 13 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる