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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2022-01-13 15:27:43.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『逃亡者マージン』その3

グレン住宅村、マイタウン区画の一つに、サイドカーに改造された1台のパトドルバイクが乗り付ける。
運転中、風で乱れた前髪を整えつつ、眼帯で左目を覆った、ピンク髪のエルフの女性が降り立った。

「なんて物々しい…。まさに凶悪な犯罪者の住まいに相応しいわね」
来訪者を威嚇するように至る所に大砲が構えるこのマイタウン区画の全容を眺めまわしながら、豊穣を願い風の神エルドナに捧げる伝統行事の伝道者にして、エルトナの客員特別捜査官でもあるウヅキは愉悦に満ちた笑みを浮かべる。

「ウヅキ姉さん、まだ重要参考人だニャ」
パンプスの踵が石畳を弾く音を威圧的に響かせながら歩くウヅキの後ろを、サイドカーに腰掛けていた仲間モンスター、プリズニャンのランニャーが中世の拘束具のような、鉄球の結び付けられた足枷を引きずりながらついていく。

「そんなもの、吐かせてしまえば同じことよ」
ウヅキは立ち並ぶ砲台と同じくらい物騒な事を呟きながら、鉄球のついたムチを繰り返し引き絞り、ピシャリと澄んだ音を何度も響かせた。

「さぁ、どんな拷問をしてやろうかしら?ウズウズしちゃうわ…」
「ウヅキ姉さん、尋問の間違いニャ。拷問はほんとにほんとにマズイニャ。タケトラ様にと~っても怒られちゃうニャ」
剣呑な会話を繰り返し、二人の向かう先には、マージンの爆弾工房がそびえたっていた。

扉をノックしようとしたウヅキの耳に、けたたましい怒鳴り声が飛び込んできた。
「どうしてそういうことしちゃうわけ!?」
「いや、そもそもここへ置いておく方が悪いだろ!?そりゃそうなるよ!」
「普通の家じゃ置き物に爆弾仕込む旦那なんて居ないのよ!」
「余所は余所、ウチはウチですぅ~!!」
どこの家庭でも、夫婦喧嘩の一つや二つ、必ず起こるものである。
しかし、友人からもらった置き物を爆弾に作り替えられた、なんて理由で喧嘩する夫婦は、アストルティア中を探してもここにしかいないだろう。

事の発端は昨日の朝の事。
「キィィィヤァァァァァァァァァッ!!??」
今日は特にクエストを受ける予定もなく、日課のばくだんいわ磨きをしようと自身の爆弾工房の扉を開けたマージンは、目の前に広がる惨状に、朝焼けを劈く叫び声をあげた。

整然と並べられていたはずの研究資料や様々な火薬の原料、果てはそれらを収納していた大きな棚。
ありとあらゆるマージンの大切な私物が、泥酔時の悪夢の様にとっ散らかって散乱していたのだ。

「申し訳ありません、マージン様。夜中の間に賊に入られたようで…」
夜間はマイタウンの中央、ゲストハウス内の私室で休みをとる住み込みコンシェルジュのフライナが深く頭を下げる。

「いやいや、フライナさんに怪我がなくってホントに何よりだけど…これはひどい…」
フライナが詫びる必要などどこにもない。
それにもかかわらず沈痛な面持ちの優秀なコンシェルジュを宥めつつ、取り急ぎばくだんいわの無事を確認すると、何か無くなったものがないかの確認に移るマージン。

「ちょっとどうしたの、って、あらまぁこりゃひどい」
マージンの叫びを聞きつけて、妻、ティードもやってくる。
「うん、金庫も無事だな…。これが狙いだったのか?どうせ金目のものは入ってないのに…」
工房の一階、フライナさん用のカウンターの奥にある金庫周りが、部屋の中でも特に執拗に荒らされ、こじ開けようとした痕跡が見て取れる。

「あ~っ!クマが無いわ!」
マージンの傍ら、ガラス片など怪我の原因になりそうなものが散乱していないか確認していたティードが大声を上げる。
「本当ですね」
「クマ?…クマ…クマッ!?」
「…セ~クスィ~には申し訳ないけど、盗まれたのがよりにもよってアレ、とはねぇ。何がしたかったのかしら。そんな特別なものでもないのに」
正直、値段の価値があるかは別として、グレンの木工所に行けば普通に購入できる代物だ。
量産もされていて、さして美術品的価値がある訳でもない。
親友には悪いがほっと胸をなでおろしたティードと対照的に、みるみる青ざめるマージン。

「ごうけつぐまの置き物盗まれた?それヤバい…マジでヤバい…」
「………ちょっとマーちゃん?まさかとは思うけど」
夫のリアクションに悪寒を覚えるティード。
「中身くりぬいてしこたま火薬詰めちゃった」
「バッッッ…カじゃないの!?」
かくして、休憩を挟みつつ丸一日続く、大狛犬も食わない夫婦喧嘩の幕が切って落とされたのだった。
                                続く
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