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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2022-07-26 09:23:18.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『冒険者達のエピローグ、あるいはプロローグ その4 マージン編』前編

大きなクエストが、終わった。

達成感に満ちている、かと思いきや、爆弾工作員は漆塗りのカウンターテーブルに突っ伏し、唇を尖らせていた。
「…なんだろうなぁ、フツキの奴。妙にあのファイスってのと距離近くなかった?」

帰る前にからっぽの胃袋に何か詰めていこうと相棒のフツキを誘ったのだが、何やら用事があるとかで、あっさり袖にされてしまった。

「よゥ、邪魔するぜェ」
不貞腐れているマージンに配慮もなく、どっかと勢い良くウエスタンスタイルのオーガが隣の席を陣取る。
店内に他の客はいない。
普通なら離れた席を選ぶだろうと訝しみ、チラリと視線を向けて、漂う戦争の残り香に気付く。

「アンタ、確かJBんとこの…」
「おう、そういう覚え方か。…まァいい。ウチのもっさりは目立つからなァ」
事実、マージンに名を知られていない事を気にも留めず、JB一味のダンはかっかと鮫のようなギザッ歯を見せて笑う。

「…勝手な因縁だがな。爆弾工作員、マージン。テメェを今回のクエストに誘うようギブに提案したのは、俺なのサ」
「………はぃ!?」
確かに今回、結果として自画自賛ながら重要なポジションを担ったとは思うが、そもそもどうしてお呼びがかかったのか、マージン自身も不思議に思うところはあった。
しかし、理由が分かった所でいずれにせよ謎が残る。
「チョイと前に、ヴェリナードで古代兵器を相手にしたろ?アイツとは、俺も少々因縁があってな」
「…!フィズルガーZのことか!」
「そんなへんてこな名前なのかよアレ。はァ、より一層へこんじまうゼ…。まあいい、それよりオヤジ、俺もコイツと同じヤツ頼む」

コクリと頷き、準備に入る初老の店主。

「なァ、どっちが早くハンバーガーを食い終わるか。勝負しねェか?」
ダンはここでようやくテンガロンハットを脱ぎ、テーブルに休ませる。

「お前は、俺が取り逃がしたアイツを倒した。俺はな、白黒つけてェのサ。逆の立場なら、そう思うだろ?お前も!」
「ああ、受けて立つぜ!」
もとより腹は減っている。
断る理由など、何処にも無かった。

板ではなく格子のグリル、アズランで作られた質の良い炭がじんわりじっくり肉を炙り、芳ばしい香りが店内に充満する。

グレン領の牧場で育った牛100%のハンバーグに火が通る際のジューシーな音、パキパキとレタスを千切る音、玉葱を刻み炒める音、様々な調理音がオーケストラとなって戦いの幕開けをじっと待つ二人の耳を楽しませる。

「…お待たせしました」
当然やり取りを耳にしていた店主は、ピッタリ同時に木皿に載せたハンバーガーを二人に給した。

先に齧り付いたのはダン。
体格や口の大きさに反して小さく切り取ったのを横目で確認し、マージンは勝利を確信する。

(だよな。その細身な身体、そんなに食は太くはないだろう!貰ったぜ!)
マージンは大口をあけ、実に3分の1ほどを一気に抉り取る。

勝ち誇った笑みを浮かべ、ダンを見やるマージン。
しかし一方のダンも、獲物が罠にかかったのを確認し、ニイイッと凄絶な笑みを浮かべた。

「!!?」
肉が、重い。

見た目からの想定を遥かに覆す密度で握り固められたハンバーグは、リスの如くパンパンに膨れ上がったマージンの口内でまるで鉄の塊のような存在感を誇っている。
詰め込みすぎたのが仇となり、一向に噛み進めることができない。

その圧に目玉を見開きフリーズするマージンを横目に、ダンは小気味良く二口、三口と堅実かつスピーディーに食べ進めていく。

(コイツ…!食べ慣れていやがる!!はっ、そういえば…!)
明らかに手慣れた様子の敵の動きに、マージンはふと思い出す。
注文のときのダンの口調。
たまたまマージンの後を追い店に入ったにしては、妙に馴染みがなかったか?

(ふふ…。気付いたな。そうさ、この辺りの店はヘビロテしてんだ、お前に勝ち目は百に一つ、いや、万に一つも無ェ!)
ダンはほくそ笑みながら、中間地点に到達した証のピクルスを、したり顔で噛み千切る。

まるで生のキュウリのような新鮮な噛みごたえと、強烈な酸味が肉の旨味と混ざり合い、ダンの食欲を更に刺激した。
                      続く
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