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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: デスマスター
レベル
: 132

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レオナルドの冒険日誌

2025-02-11 08:20:14.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『其れは誰が夢の果て』その55

村の集会所といえば聞こえは良いが、浜辺に柱を立て、雨をしのげる程度の屋根をしつらえ、すのこを並べただけの簡素な場である。
しかしながら、空がわずか白むか白まぬかの早朝よりも早い時分には、エスコーダ商会の流通路にのせるものを除いた漁獲物がずらりと並ぶ市場として、各大陸の宿場へ卸す仲買人や、さばく魚は自分の目利きで選びたいというこだわりをもつ料理人達で溢れかえる。まるで寄せては返す波のように瞬く間に商人たちの活気が引いた後、座布団の代わりにゴザが敷かれた集会所には、入れ替わり村の漁師たちでひしめき合っていた。

漁を終え、魚たちの行き所が定まっても、漁師たちの1日の仕事は終わらない。
早めの昼食を挟んだら、出納管理に船や網の手入れなど、明日に向けての準備が山積みだ。
合理的に考えて、遥かな古から昼食は皆でつくり皆でとるのがルシナ村のならわしである。

じにー達来客の有無に関わらず、今日も今日とて長大な集会所には、はみ出さんばかりに新鮮な魚介料理が並ぶ。
「あ!なんそれ美味しそう!!」
山盛りの白米を片手に、まだぷくぷくと身から滲み出した脂が泡立つほど焼き立ての黄金に輝くほっけの開きを前にしながら、さっそくじにーはあげはの持つ小鉢に目移りしていた。

「これ?あそこのあたりに置いてあったよ」
あげはが小鉢から白い山脈に流しかけるは、漬けにしたマグロをブツに切り、めかぶと混ぜ合わせたもの。白米の熱に炙られワカメと出汁醤油の香りが舞い上がり、暴力的に鼻をくすぐった。
その傍らでは、箸休め用の大根や人参のスティックをしゃくしゃくと頬張り、野菜が好物なモモがご満悦である。

「「絶対後で取りに行く!!」」
あげはの目線で在り処を確認し、決意の声をじにーとハモらせるユクの手にも、既に半身の蟹がしっかり握られている。
全長にすれば50センチには届こうかという立派な渡り蟹を塩で茹で、豪快に縦真っ二つに包丁で割っただけ。
シンプルだからこそ、蟹の旨味がより引き立つ。

蟹はルシナ村と縁が深く、安定してかなりの量が水揚げされる。
諸々一期一会な料理が多い中にあって、渡り蟹の塩茹でだけは村を訪れてから毎食毎食必ず用意されていた。
いくら見慣れようとも、籠に盛られた鮮烈な朱を前にすれば食べぬという選択肢は掻き消され、身が殻いっぱいにみっしり詰まったオスをとるか、ウニのようになめらかで甘みある内子を目当てにメスを選ぶかの2択しかない。
なお、初回は決めきれず両方を取ってしまい、かといって他の料理も蠱惑的で箸が止まらず、3匹のフーセンドラゴンならぬフーセンウェディが浜辺に転がることとなった。

「おう、たんと食ってるな嬢ちゃんがた!ほれ、今日のとっておきだぞぃ」
宣言どおり小鉢も平らげ、アラと呼ぶには大胆に身も残り、根菜が柔らかくなるまでよく煮込まれたあら汁を飲み干して、今日の昼もまた満腹の気配が忍び寄る中、オルカンの手により大皿が3人の卓へドンと据えられる。
皿に載る刺し盛りの内訳は、厚めに切られたタイにヒラメ、それらと対称的に、うっすら皿に描かれた波模様が透けて見えるほどに薄くひかれたフグと、ヒゲも見事なボタンエビ。

「…ええと…これ…お代は如何程で…」
フグを胴の鱗に、頭を残したエビで角と腕、タイとヒラメを組み合わせて頭と尾を見立て、立派な白竜が皿の中に顕現していた。
こんな代物が無料な訳が無いと、喜ぶよりも前に顔が引きつる3人なのであった。
                      続く
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