魔ルシア
「なんだこれは?」
ハザクラ
「わあー。可愛いっ」
トウカ
「ボロンゴ、プックル、アンドレ、チロル、リンクル、ゲレゲレ、モモ、ソロ、ビビンバ、ギコギコだよ?」
魔ルシア
「いや、名前じゃなくて、そもそもこいつらは何なんだ!?」
セーリア
「ベビーパンサーです。キラーパンサーの幼体ですね」
魔ルシア
「貴様知っていたのか!?」
セーリア
「私とトウカさんの釣った魚に釣られて付いてきたのです」
魔ルシア
「このごくつぶしの魔物使いどもめっ! 返してきなさい!」
セーリア
「嫌です。ヴェリナードの魔法騎士団が魔物使いに壊滅させられかけた事件があったそうなので、将来的にはヴェリナードに魔物で構成された百獣魔団を作る予定です!」
魔ルシア
「お前なんでそんな無駄に軍略家の才があるんだ!」
セーリア
「この子たちがいれば、魚65種類なんて余裕で捕獲です!」
魔ルシア
「漁業組織かよっ!」
セーリア
「魚を交換すればさらに、おおとろの切り身と、こくうまソースを大量に仕入れて、お魚料理を作り放題です!」
魔ルシア
「お前本音が出てるぞ!」
セーリア
「さあみんな。ご飯が出来たそうですよ。いってらっしゃい」
魔ルシア
「ごわぁあ。来るなっー!」
トウカ
「ベビーパンサーは、本来は人には慣れないそうなんだけど、魔物同士? だから仲良しだね」
セーリア
「あの人魔物だったんですか?」
トウカ
「話せば長くなるけどねー」
ハザクラ
「あのトウカさん……。なんで私も懐かれてたんですか?」
トウカ
「プライベートコンシェルジュはね。実は全員──」
セーリア
「今日は魚介たっぷりのフィッシュカレーだそうですよ」
トウカ
「今日はカレー曜日だよね!」
セーリア
「行きましょう」
ハザクラ
「えええ! トウカさん~~最後まで言ってくださいよ~~~」