トウカ
「ついに便利ツールのふくびきで1等が当たったんだよ! こんなの初めてだよ~」
ハザクラ
「おめでとうございます! その顔だと、何か良い物でも当たったみたいですねー」
セーリア
「豪華食材です!?」
トウカ
「いやいや、食べ物じゃないよ~」
魔ルシア
「またどうせ無駄な庭具とかなんかだろ?」
トウカ
「ぜんぜん違うよ~」
魔ルシア
「なんなんだ? もったいぶってないで早く見せろ」
管理端末
「チース! 魔ルシアちん、チ~~ス!」
魔ルシア
「何かいる~~~!!」
管理端末
「ウチは管理端末、ナンバーはぁ、ん~~~、ウチ年代物だから忘れちゃったっぽい~」
魔ルシア
「なんなんだ、このやたらギャルい、オンボロのカラクリは!?」
管理端末
「ドワーフのワギっちに~、闇の領界で製造されてぇ、管理塔の地下倉庫で眠ってたはずなんだけど~、再起動したら時代が変わってて、アストルティアのふくびきの景品になってたんだよね~。マジうける~~」
トウカ
「世界宿屋協会の商魂のたくましさには驚かされるよね~。炎の領界の施設が宿屋協会に占拠されてたときは笑ったよ」
魔ルシア
「偽の世界にまで平然と宿屋協会の奴らがいてな。内心驚愕した記憶があるな……」
セーリア
「それにしても、なんだか私の境遇と似ていますね。周りに見知った人や物が存在しないのは、お辛いでしょう?」
管理端末
「セーリアちん、マジ優しい~。放射性魔力年代測定の誤差があるみたいだしー、時代を越えたお仲間~ってやつ? よろしくー」
セーリア
「困ったことがあったら言ってくださいね。機械に良くて、料理にも使える高品質ドワチャッカオイルも沢山ありますので」
管理端末
「ありあり~」
ハザクラ
「私はメイドのハザクラです。トウカさんの家に住み込みで働いています。後でピカピカに磨いてあげますねー」
管理端末
「ハザクラちんはがんばり屋さんの良い子だねぇ。身体データスキャンしてみたけど、虚弱な部分があるけど問題ないみたい。ウチにも色々できることがあるかもだしー、よろしくねー」
魔ルシア
「お前、何かできるのか?」
管理端末
「二足歩行に変形できるし~、機械のメンテナンスとか超できるし~」
魔ルシア
「すごいな。私の知るレンダーシアの技術では計り知れない。トウカもたまには良い物を拾ってくるじゃないか!」
トウカ
「トウカさんはたまにやればデキる奴だよ」
管理端末
「そうそう。ウチ、名前思い出したみたいー」
ハザクラ
「名前?」
管理端末
「ウチの名前、【テミス】だよー。ウチら端末は形式番号の他に、コードネームもある機体があるっぽいよ~?」
セーリア
「改めてよろしくお願いします。テミス」
管理端末テミス
「みんなー、よろ~」
魔ルシア
「それにしても軽い性格の奴だなあ。テミスを作った奴は、茶飲み話の相手でも欲しかったとみえる」
ハザクラ
「きっとそうですよー。古代文明は便利で素敵ですよね~」
管理端末テミス
(監視対象、裁定者トウカの居住地に配置完了)
(魔族による勇者の複製体、脅威度:高、要監視)
(古代ウェディ種の王族、脅威度:高、要監視)
(エルフ種幼体、脅威度:低、特異個体、要データ収集)
(裁定者トウカ、時空間移動能力者、脅威度:未知数、最重要監視)
(監視端末R-6 コードネーム : テミス 完全起動)
(裁定者の監視、ならびに粛清プログラムを実行します)
セーリア
「当然料理はできるんですよね!? 神代の料理を想像するだけで、私は高ぶりを抑えられません!」
魔ルシア
「うわっ! 私のマントを噛むな~~!」
トウカ
「よだれがえらいこっちゃっ!」
監視端末テミス
「アハハ。トウカちんの家は見ていて飽きないわー」
ふくびき1等が嬉しくて妄想炸裂! To Be Continued?