ハザクラ
「あっ、トウカさんお帰りなさい~」
魔ルシア
「今日はやけに遅かったな。煮魚作っておいたから食べろよ」
トウカ
「……ふふふ」
ハザクラ
「どうしたんですか? トウカさ……えっ!」
ハザクラ
「トウカさんに角が生えてる!?」
魔ルシア
「きっ、貴様っ!?」
トウカ
「お前になら、この角に見覚えがあるだろう?」
魔ルシア
「マデサゴーラの角! 貴様、本当にトウカなのか!?」
トウカ
「ふははははっ。間抜けな魔勇者め!
プレゼントのじゅもん【すばらしいたびを】で、この魔幻の双角が無料で配っていたんだよ!」
魔ルシア
「──ただのプレゼントのグッズかよッ!」
トウカ
「……うん。それっぽい服も着てみたよ!
焦った? 一瞬、焦っちゃった? ぷ~~クスクス」
ハザクラ
「もう。びっくりしちゃいましたよ~」
魔ルシア
「ふー。嫌な汗をかいた。てっきり私みたいに乗り移ったのかと思ったぞ」
トウカ
「ぶっちゃけ、やってたことはお前の方が怖いわ……。
じゃあ、私は用事があるから、また出るわ」
魔ルシア
「どこに行くんだ?」
トウカ
「ソルティコの町のカジノ。
最近やたらジャックポットが出てさ。また稼いでくるわ」
魔ルシア
「やっぱりマデサゴーラに乗り移られてないか!?」