トウカ
「ただーいまー」
魔ルシア
「戻ったか。
久々にクエストをしているみたいで感心したぞ。
今日は腕によりをかけてお前の好物を作ってやろう(声:早見沙織)」
ハザクラ
「おかりなさいトウカさ……ん?
えっ~、その角どうしちゃったんですか!?」
監視端末テミス
「トウカちん? 身体構造がいちじるしく変化してるんですけどぉ!」
トウカ
「よっ」
魔ルシア
「なにっ、お前、魔力の匂いが魔族に変わっているぞ!?
いくら私の魔盟友だからといっても、種族まで変わるなんて非常識にも程があるだろう!」
トウカ
「まあ、かくかくしかじかで魔界の騒動に巻き込まれてこうなっちゃったんだお」
魔ルシア
「相変わらずトウカは厄介ごとに首を突っ込んでいるな。
……それにしても、あまりに貧相な角だな。
下級魔族にも笑われそうだぞ?」
トウカ
「カブトガニに変身するお前に言われたくないわ~」
魔ルシア
「うるさい! あの時はあの姿が恰好いいと思っていたんだ!
マデサゴーラの芸術センスが私に影響を与えていたんだと信じたい……」
トウカ
「そういえば、実際に魔族になってみて、私は新発見をしたんだ」
魔ルシア
「新発見?」
トウカ
「ほら。リボンを付けると角が消えてしまうんだよ。
魔族の角は簡単に消せることを知った!」
魔ルシア
「魔族は大なり小なり変身することができるんだ。
大魔王しかり。
それから、トウカの学友のリソルとやらも人間に変身していたとき、角がなかっただろう?」
トウカ
「へえー。私のこれも変身の一種だったんのか~。
てっきり運営が後で角を有料アイテムとして売り出すための布石だと思ってたわー」
監視端末テミス
「トウカちん、そこ突っ込んじゃダメ~!」
ハザクラ
「じゃあ、トウカさんも大魔王さんみたいに、すっごい変身をできるかもしれないですね!」
トウカ
「いいね~! トウカさん変身しちゃおっかな~」
魔ルシア
「いちじるしい変身は、高位の魔族の貴族しかできないはずだ。
お前ごときがそうそう変身できるわけないんだろう!」
トウカ
「あ、言ったな! よし、見てろ~!」
魔ルシア
「おい、冗談はよせ」
トウカ
「──時を超越する力。これが大魔王になったトウカさんの姿だよ」
魔ルシア
「アストルティアの一番の敵はお前なんじゃないか?」