むかーしむかしあるところに
プレイヤーによって、同時進行で育てられたふたりのキャラクターがおりました。
片方の名を【シルファー♀】
もうひとりが【ユキ♂】
バージョン3までしっかり同時にふたりが進んだある日のこと。
なんと大変。プレイヤーの毎日の仕事が急に忙しくなり、ゲームを稼働する日が一切なくなってしまったのです。
そんな日々がなんと2年。
プレイヤーの忙しい日々は変わらない中、ついに、ついに。ゲームを再開する決意をしたのです。
ですが当然ながら、2年前にカンスト96だったレベルは今や108。
「以前のようにふたりとも育てていては、追い付くものも追い付けない。」
そんな悩みをかかえたプレイヤーは、シルファーとユキ。片方の育成を辞め、もう片方を伸ばしていく決意をしたのです。
もちろん苦渋の決断でした。いままでどちらかがストーリーを進めるならば、必ず相棒としてサポキャラに雇い、どんな困難もふたりで乗り越えてきたのです。
育成を諦めたのは、ユキのほうでした。
戦いも熾烈さを増すなかでは、育成を中断してしまえば、レベルが上がりきらないキャラをサポに雇うのはためらわれてしまいます。
そんなこともあり、残されたシルファーは、ユキのぶんまでと、ひたすらレベルを上げ、数ヶ月したのちに、ついにストーリーを再開します。
あのときのように、ふたり一緒には旅できない。
ひとりになってしまったシルファーでしたが、ここでもやはり、ユキのぶんまで戦おうと一生懸命剣を振るいます。
それでもちらつくのは、あの日の思い出。
数多のフィールドをふたりで駆け抜けた日々。
もう一度、もう一度ユキと旅ができたならば。
リアルな忙しさもあれど、日に日にそんな想いが胸を埋め尽くしていきました。
そうして進めたストーリーはついに終盤へと差し掛かります。
準備は万全にと、一度ストーリーからは離れ、コインやカードで調整をはかるプレイヤー。
ですが、やはり1番大事なのは。
「やっぱりダメだ。最大の困難はふたりで乗り越えなくちゃ!」
プレイヤーのその一声を皮切りに、数ヶ月前に育成を諦めたユキに、再び生命が吹き込まれたのです。
96で止まっていたレベルも、バトルマスターで参加させるため、一点集中でレベル上げや解放が始まります。
「そうだよそうだよな。やっぱりお前たちはふたりでひとつ!」
そして・・・・・
なぜだか、「ただいま」という声が、聞こえたような気がしました。
ついに、ついに二人はまた同じフィールドに立ったのです。
一度は諦めた育成でしたが、今となっては、やはりこうでなくてはと。
どことなく二人が嬉しそうに見えるのは、ただの親バカですが。
心から「やったね、よかったね!」と言ってあげたいです。
「おまたせ」
「おかえりおかえりーっ♪」