剛拳(まあ仕方ないから、この姿で少し話すか。)
『それより、なんか考え事してたみたいだけど。悩みがあるなら聞くよ?』
流剣「いや、悩み以前に、見ず知らずの人に悩みを・・・」
『また転んだら大変だろ?』
流剣「うっ・・・痛いとこつくわね。」
流剣(まっ、せっかくだし聞いてもらおうかしらね。)
・・・・・
流剣「・・・・・ってわけ。まったくなに考えてるんだか。好きならまだしも付き合うなんて、どこまで誇張表現していく気よって思うわよ。」
剛拳(めっちゃ私のことで悩んでんじゃん・・・。でも、誇張・・・か。)
流剣「女同士なのに、付き合うなんて言う?普通。」
『いやー。びっくりだなー。』
流剣「えっ?」
『誰かと思えば剛拳の話かよ。俺アイツと知り合いなんだぜ。』
流剣「あの子に男の友達なんていたかしら・・・?しかもそっくりだし・・・。」
『そんでまた偶然。アイツから同じように悩みを打ち明けられたのよー。今のと同じような・・・ね。随分凹んでたぜ?ぎこちない態度で解散しちゃったな、ってさ。』
流剣「・・・・だ、だって言い出したのはむこう。」
『だから同じく聞いてきたんだよ。話を聞かれたことを気にしてんのかって。そしたらさ・・・』
流剣「・・・・。」
剛拳「気まずくなったのは気にしてるけど・・・でも後悔はない。」
流剣「えっ?」
剛拳「確かに付き合いたいは大袈裟だよね。でもそんな言葉が出ちゃうくらい嬉しいんだ。ながれちゃんといられる毎日がなによりも。」
剛拳「だって私はながれちゃんと会う前は・・・」
剛拳「ひとり、だったから。」
つづく