(しばらくして)
流剣「あの子ったら、派手に割ったわね。作り物でよかったわよ。」
流剣「・・・・・。」
流剣(怒ってたみたいだし、芝居がバレてたのかしら。)
流剣「まあいいわ。さっさと片付けて・・・」
(ガチャッ)
流剣「えっ?」
剛拳「・・・・。」
流剣(ごーちゃん!?)
(ササッ・・・)
流剣(思わず隠れてしまったわ。あの子ったらどうしてまたここに・・・)
剛拳「・・・・ながれちゃん、もういないよね。」
流剣「・・・・。」
剛拳「かみさま、かみさま。おバカなわたしをお許しください。」
流剣「お祈・・・っ!?」
剛拳「?」
流剣(っと、あぶないあぶない。)
剛拳「かみさま、かみさま。わたしは大好きな友達の命と、世界の平和。どちらかひとつを迫られ、友達の命を優先してしまいました。」
流剣「・・・・・。」
剛拳「確かにさっき光輪を受け取っていたなら、世界は救われたのかもしれません。でも私の友達は・・・。」
剛拳「かみさま、かみさま。私など、いくら罰してくれても構いません。ですが、ですが・・・・・」
剛拳「ですが・・・・・っ!」
剛拳「神様はいつも、判断が、そのっ・・・はやすぎます!」
剛拳「確かに世界平和のために、犠牲になるものもあると思います。だけど!本当に選択肢はそれだけでしょうか!?」
流剣(ごーちゃん・・・。)
剛拳「私は世界が滅びる最後の1秒まで、諦めたくない!きれいごとだって思うだろうけど!それでも世界が助かって私の大好きな友達の命が尽きるなら・・・。」
剛拳「私は神だって許さないし、もしながれちゃんがまた同じ選択をしたら、そのときだけは・・・・・・・・ながれちゃんでもぶっ飛ばす。」
流剣「・・・・・。」
流剣「よっ、と。それはそれは怖いわね。」
剛拳「あっ」
剛拳「・・・・・。」
流剣「・・・・・。」
剛拳「さっきは、ごめんね。」
流剣「別にいいじゃないの。アンタの本心なんでしょう?」
剛拳「そう、だけどさ。」
剛拳「あはははは!意味ないよねー!私ひとりが世界に逆らったってさ!みんな世界が平和なほうがいいに、決まってる、のにさ・・・。」
流剣「あら?本当にアンタひとりかしら?」
剛拳「えっ?」
流剣「もしかしたら世界を敵に回しても、大切な人の命を優先しちゃうおバカさんが・・・」
流剣「意外と近くに、いるかもしれないわよ?」