流剣「そういえばごーちゃん。」
剛拳「ん、なあに?」
流剣「アンタ、男装から戻って帰ってくるとき、モーモンのお面してなかったけど・・・なくしたの?」
剛拳「あー。うん、なくした。」
流剣「えー!?頭に付けてるのに普通なくす?」
・・・・・・・・
【昨夜、七夕の里にて】
剛拳「急げ!急げ!最後くらいは普段の私に戻って・・・・にしても男装もなかなか好印象だったなぁ、っと・・・ながれちゃんが待ってるから・・・」
『困ったなあ・・・どうしよう。』
剛拳「うん?」
『せっかく買ったのに。はぁ・・・。』
剛拳「うーん?」
剛拳「どうしたんだい、少年?」
少年「えっ?」
剛拳「なにか困ってるみたいじゃないか。」
少年「・・・・・お面を、なくしちゃったんだ。」
剛拳「お面?」
少年「うん・・・せっかく買ったのにさ。」
剛拳「あはははは!頭に付けてるのに普通なくすかぁ?」
少年「うっ・・・。こんなことになるなんて、お祭りなんて来なきゃよかったな。」
剛拳「ほら。」
少年「え?」
剛拳「私のでよければあげるからさ、元気出せよ。少年!」
少年「でも、おねえちゃんのなんでしょ?」
剛拳「いいのいいの!だからつまらない思い出になんかしないで、また来年も来たら?」
少年「・・・うん。ありがとう、おねえちゃん!」
剛拳「えへへ・・・よし!良い子だ!」
少年「・・・・・・」
少年「あの!おねえちゃんは来年もここに・・・」
剛拳「じゃっ!私は友達を待たせてるから!」
少年「あっ・・・。」
少年「来年も来よう。」
・・・・・・
剛拳「まっ、来年また買いに行くよ。」
流剣「今度はなくすんじゃないわよ?」
剛拳「はーい。」