『ドラゴンクエストⅩ アストルティア創世記』という大きくて重たい本を、気が向いたときにひろい読みしています。
329ページに、アンルシアのバニードレスの設定画が載っているんだけど(「うさみみギフト・桃」としてショップで販売されているやつ)、アート班からのコメントとして、「(元は)ある職業の装備品でしたが、その職業が不採用となったため、アンルシアの衣装として復活させました」なんてことが、書いてある。
その不採用となった職業とは、遊び人だろうと、ごく自然に思いました。ドラクエ3の遊び人・女は、ウサミミカチューシャにウサギシッポのついたバニーガールとして表現されますからね。
なるほどそうね。衣装デザインは、デザイナーの人月工数をついやしているわけで、たとえ絵だけであっても、起こすのにお金がかかってる。まるまる没にしちまったら丸損だ。そしたら何かに流用したほうがいい。もともと職業衣装として練ってきたものなのだから、クオリティは確保されているし、なによりトップのチェックを通ってる。「これ使うね」といって、課金アイテムにするのは、そりゃ話が早いだろう。
なるほどそうなのかと思ったし、そういうことはあるよねと納得もした。
推定だけれど、りっきーDは、ver.2の後半あたり、つまりまもの使いの次に実装する新職業として、「遊び人」を考えていたのではないかな。
イメージイラストなんかを準備して、斎藤Pと一緒に堀井雄二さんのところにいって、「こういう感じにしようと思ってるんですが」とプレゼンした。
ところが堀井さんは、「いやー、遊び人ぽい動きは、旅芸人やスーパースターでできちゃうし、もういいんじゃない?」みたいなことを(たぶん)言ったあと、
「こんなのはどう?」
そこで燦然と、神の啓示のごとく提示された、これまでにない新職業どうぐ使い……。
みたいなところまで妄想を広げたんだけれど、でもよく考えたら、「スーパースター」実装の位置に、遊び人が来る予定だったとしても全然通るね(そっちのが自然)。うーん。
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まあそのへんはどうでもいいんだけど、これでわかる(強く推定できる)のは、「今後ドラクエ10に、遊び人が追加される予定ってのは全然ないんだね」っていう、ことでした。
ドラクエ10の世界で、「遊び人になってみる」って、楽しそうかなと思っていたので、ちょっと残念です。
じゃあ、今後、追加されそうな職業って何なのかなあ、とボンヤリ想像をめぐらしているうちに、ハタと思い当たったのは、
「キャプテンマントセットや、マリンセーラーセットは、『海賊』職(ドラクエ7上級職)を実装しようとして没になったなごりではないだろうか」
だとしたら、海賊、ないことになる。(「船乗り」も同様か)
ああ、ということは……。
「装備品で、なんか専用ものっぽいものが不自然に実装されていたら、それは職業が没になった証拠」
そういう考えは、通りそうだ。
そうなると、ぱっと思いついたのはあれ。「ひつじのころも」。
あれなんてのは、もろに「羊飼い」(ドラクエ7の基本職業)を実装しようとした名残なんじゃないか。だとしたら今後、羊飼い、ないってことですね(どとうのひつじを撃ってみたかったけど……)。
それと、「巨商のころも」セット。あんなのはもう絶対的に商人を実装しようとして断念したものでしょう。そして、商人が実装されない理由はとてもよくわかる。だって、アストルティアバザーによってマジモンに近い経済が実装されているこの世界は、誰もが例外なく経済活動をしている。全員がすでにして商人だ。この状態で職業・商人を実装したとして、「え? それってどういうこと?」というあまりに根本的な疑問に答えなければならない。
つまるところ、商人が今後実装されることも、ないわけだ……。
私は防具の外見をそんなにしっかり見ないので、ほかには思い当たらないんだけど、これ以外にもなんかありそうな気はしますね。
(いま、課金装備のページをざっと見てたんだけど、すっごいFFっぽい装備がいくつかありますね。FFコラボが没になったなごりだったりして……)
そしたら、今後の追加職って、何がありうるんだろう。
(まったく追加はされない、ということもありえるよね)
そういうことをボワーと考えていたら、いま、ひとつ、これならぎりぎりいけるのかなというのを思いつきました。
物語的にも、合う。
……まあぶっちゃけた話をすると、この想像が当たるとは、全然思っていない。
思ってはいないんだけど。
バージョン3の完結と同時に、こんな職が開放されたら、私は感動するんだけどなぁ。
ドラクエ6にね。
「ドラゴン」っていう職業があるんだけど。