それはまるで、魔窟に突如として現れたスピネル…
冬の街を彩るイルミネーションのように
辺りを明るく照らし出す…
『今宵は月が綺麗ですね』
「ふふ、そうですね。遠くにあるから綺麗なのでしょうね」
彼女はインタビュアーの突然の言葉に少し戸惑いつつも、可憐な微笑みを見せて答えてくれた。
ふじいろに紫を加えた大胆なドレスをふわりとなびかせ、髪をスッと掻き上げる。同行していた筆者の私の気持ちも間違いなくアガっていたことと思う。
そのとても上品な立ち居振る舞いには圧倒されるばかりである。さりげなく光る最新アイテムのワイドワイドブリムも見逃せない。
『この後お茶しませんか?』
満面の笑みでインタビュアーが最後の質問を投げかけた。
「ごめんなさい、これから戦いに行かなくてはならないの」
彼女はそう言うと、空高く飛び立っていった。
2023年、早くも波乱の幕開けを感じさせるひとときであった。
(モデル:浅野 りぷな)
【特集】 仲良しフレンドの作り方
ヒトとの確かな繋がりが欲しい…。
現代を生きる社会人の嘆かわしい悩み種がそこかしこから聞こえてくる。
こういった人々のチカラとなるため、我々編集部は出逢いのプロ、ジュレ1歴10年のとあるウェディ男の元を訪ねた。
「ジュレでモテるコツ?そんなの決まってるじゃん、カオだよカオ」
男は、煌びやかな上下ポールスター装備に身を包み、不敵な笑みを浮かべた。
「トーク力は二の次だけどね、せっかく女性から『わたし◯○なんだよねー』って聞かれてんのに『そんなん□□すればいいじゃん』って結論から言って会話終わらせるなんてダメダメ。ったく最近の男はさぁ…云々」
男はすっかり語りに落ちていた。
何度この取材を試みたことを後悔したかはわからなかったが、これも仕事だとその度に言い聞かせ、適当にメモを取るフリを続けた。
なんだかんだあって男の指導を受けた末に、我々はついに出逢いのメッカ、ジュレット1の取材を敢行した。
閑 ☆ 散
糸冬
制作・著作
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R P L