ご覧いただこう…これが──
闇の大魔王セットを買った者の末路である!!!
「30%オフかと思ってたんだよ…」
そう、運営のショップページのバナーに惑わされた哀れな民がここにひとり。
闇のころも、闇のしぐさ、そして…闇の真実。
全部フルプライス(定価)──我が財宝よ、さようなら。
だが見よ、この漆黒に染まりしマント…!
厨二病全開の魔導装束! たかが衣装、されど衣装!
すれ違う冒険者が思わず「お、おう…」って目線そらすくらいには怪しい存在感!
ついでに隣にいるのは、我が右腕──暗黒の従者(※闇の黒光り)である。
見た目は屈強、心はナイーブ、仕事はほぼ気まぐれ。
さて、昨日の話でもしようか。
眠気マシマシ、仕事明けでデュラハーン狩りをしていた俺。
目も口も半開き状態で「おつかれさまです」のチャットを選んだつもりが──
「一段ズレてごめんなさい」
……は??
そんな謎ワード、送りたくて送ったわけじゃないんだ…!
だが、そんな誤爆チャットに即反応してくれたのが、みんなの太陽──うにちゃま。
「寝なさい」
その一言が、やさしみMAXで沁みたんだよな…
心がチンするレベルで、あったかかった。
(なお数分後、再びデュラにしばかれ床に寝たのは言うまでもない)
レベル上げも順調。
武闘家、盗賊、旅芸人──一気にカンスト。
今なら「何しても楽しい期」突入中。
そして──火竜討伐の呼び声が!
主催は、天から舞い降りた淑女──もちゃ様。
初見でも大丈夫!バトマスでもいいよと招聘され、今日こそはと天下無双の連打連打、また連打が──
焼かれた…何度も何度も焼かれた…
火耐性ゼロの俺、火の海に飛び込むスタイル。
10回は寝転んだと思う…
HPより先にメンタルが燃え尽きるとは思わなんだ。
もちゃ様は、かっこいい羽を背に、美しくも冷静にかつ華麗に舞い敵を切り刻む!
「ほら、また焼かれた」って横目に見ながら…
た……たまらん…笑
そして、防衛軍へ。
今度こそ!と意気込んで深海へ両手剣を沈め今日は杖狙い!
──出た!
……攻撃錬金杖!
かいしん率もある!火力型完成!!
……あれ?
防衛軍、魔法構成で使う杖に「呪文速度、暴走」ついてないって…マ?
そう、また運営の掌の上。そういう仕組みになってるってようやく気がついたよ…
もう踊ってるというより、寝返り打ってるレベル。
でもやめられない。
もう一回だけ…がやめられない。
「次こそは」が永遠にループ。
これが──防衛軍沼。
そんな泥まみれの中、昨日申請したフレンドが来た!!
「よろしくお願いします※」
心躍る!この出会いが、俺のドラクエ人生を変えるかもしれない──!
…あれ?
無言で申請だけ?
メッセージは?名前読み間違ってない?
不安を抱えながらも、俺は信じる。
「きっと忙しかっただけ」
「あとでチャットくれるはず」
「間違えて申請しただけじゃない、はず」
負けん!俺は折れない!
ということで──
闇の大魔王、爆誕(自己完結)
厨二ポーズ決めながら、天下無双連打して、
焼かれ、拾われ、踊らされながらも、
今日もまた、メギストリスを徘徊してる。
声かけてくれたら、闇のしぐさでお出迎えします(定価)
では、またどこかでお会いしましょう。
闇の中で、あなたを見ています──
(※課金のしすぎにはご注意ください)