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燦滅の断罪者

ロトシオン

[ロトシオン]

キャラID
: DE243-658
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 武闘家
レベル
: 136

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ロトシオンの冒険日誌

2025-11-29 06:54:17.0 テーマ:その他

波は消えず、胸の奥で静かに鳴る

海の気配が消え、わしは再びいつものエルフに戻った。
耳も肌も、見慣れた自分。
なのに胸の奥には、まだ柔らかい波が寄せて返しておるような感覚が残っておる。

昨日の覚醒は夢だったのか。
それとも、ほんの一瞬だけ“違うわし”が姿を見せたのか。
まだ分からん。
じゃが、あの時の光と波音だけは、どうしても幻とは思えん。

今日インしてみると、いつもと同じように仲間たちがいて、
笑ったり、黙ったり、冗談を交わしたりしておった。それを眺めながら、ふとこんなことを思ったのじゃ。
この世界は、ほんの小さな気遣いでずっと優しくなるんじゃな、と。

何気ない一言でも、
誰かの心を沈めてしまう時がある。

軽く触れたつもりの冗談が、
相手にとっては波の刃になることもある。

忙しさや疲れで、
つい不満をそのまま投げてしまう日もあるじゃろう。
「本当はやっちゃいけないこと」に触れてしまうこともあるかもしれん。

わしも、過去に似たような後悔を何度もしてきた。
だからこそ思う。

大事なのは“間違えないこと”や“完璧であること”ではなく、
ほんの少しだけ優しい波を選び直すことなんじゃな。
波は大きく荒れる必要はない。
静かに寄せ、静かに返すだけでええ。
誰かを沈めないように、
自分が後悔しないように、
ただそっと優しい波を選ぶ。

昨日、海に触れたことで、
わしはそのことに少しだけ気づけた気がするのじゃ。
エルフの姿に戻った今、
わしは改めて思う。
この姿で進むことに、何の迷いもないと。

海の青さではなく、
わしの胸の内に残る柔らかな波こそが、
本当に大切なものなのじゃと。

今日もチムクエをこなし、
誰かの一言に笑い、
短い挨拶を交わすだけで心が整っていく。

わしが変わったのではなく、
“気づき”をもらっただけなのかもしれん。

これからも、
誰かを沈める波ではなく、
誰かをそっと浮かせる波でありたい。

ロトシオンはここからまた歩き出す。
昨日よりほんの少しだけ穏やかで、
ほんの少しだけ優しい心で。

海が呼ばぬなら、
わしが行けばよい。

胸の奥で鳴るこの静かな波とともに、
次の一歩を刻むのじゃ。
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