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「ははー、なぁるほどね……
こっぺさんのあれアカツキさんが持ってたのか…どうりで無いわけよ…」
誰かの冒険日誌を読んでいた白いプクリポが大きく感嘆する
「あー、うー、あー、うー、
………こっぺぱん通りまーす!
うええええい!!
…………しゃーない、寝るかあ………」
意味不明な言葉を発しながら手にしていた冒険日誌を元あった場所へ戻すと
そのプクリポは屋根裏へと消えていった。
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日誌を書いた!
記者 アカツキ
ちょっとした昔話だ、暇な奴は読んでいってくれ。
俺がまだまだ若かった頃の話だ。
あれは20、いや、30年は前か?とにかく多分まあそのくらい昔の話になるな。
その日、集会所にネズミが出るらしいと聞いた俺はネズミ取りを仕掛けに屋根裏へ入った。
ネズミが出るらしいと聞いて居たからきっと目も当てられないぐらいの散らかりようになって居るのだろうとそれなりの覚悟を決めて屋根裏へ上がったのだがそんなことは無く
ネズミの気配も感じねえ。
ざっと確認をして罠を仕掛けてさっさと帰ろうと思った時だ
俺は一冊の新しげな絵本を見つけた。
屋根裏だってのに新しそうな、しかも絵本が置いてあるなんて不思議だろ?
俺も最初は誰かの無くし物かなんかだと思ったんだがな
誰に聞いても心当たりが無いらしい。
結局
『これも何かの縁だろうし、貴方にあげるわ。』
てなセラフィーヌさんの一声で俺が手元に置いておく事になったのだが
読んでみるとこれが思った以上によくわからなくてな、気に入っちまった。
今日はその絵本を紹介しよう。
意味はよくわからないが面白いからまあ見てけって。
題名と初めの数十ページは……どこの文字ともつかない文字でちょっと読めねえが
表紙には恐らく
《白いカラスと黒いフクロウ》
的なことが書いてあるんだろうな……