_アストルティア。それは大勢の冒険者が行き交う広大なる世界。
しかし、どんな人たちでも必ず「始まり」というものは存在する。たとえどんな強くなったとしても弱いままでも…。
この世界はとても興味深いことが多い。しかしこの世界を旅しているということは大きな使命を負わされているということを忘れてはならない。その大きな発端となったのは…。
村の象徴、木馬。
村の巫女であるアバは「カメさまの象徴」というが、さっぱりわからない。これが何を意味しているのかは、当時の僕らにはわかる由もなかったのだ。その時、僕らの兄弟姉妹とアバが、カメさまに乗ってやってくる。アバ様は、今日が特別な日だから姉に許可したのだと言う。
姉が僕をのせようとするも、アバは僕がカメさまに乗ることを厳しく拒絶する。そのわけは…。
……。…………。
とある部屋の隅で目が覚める。どうやら夢を見ていたようだ。それなりの家具が置かれた、質素な部屋… これが僕らが、冒険者たちが最初に踏んだ場所だった。ふと、外から声が聞こえる。怒鳴り声と笑いながら謝る声。兄弟姉妹がまた錬金に失敗したみたいだ。姉はアバが楽しみにしていた最後の「ハツラツ豆」をダメにしてしまっていた。
しかし姉は村から逃げ、代わりに僕がアバに謝りに行くことになる。はじめての、目的。小さなことだけど、当時の僕らはワクワクでいっぱいだったはずだ。
部屋を抜け、村を駆け抜ける。
村の屋敷に着いたものの、アバはいない。代わりに孫のシンイがいた。シンイのお使いをこなしていたら、アバ様は戻ってきていた。しかし、いつもより機嫌が悪い。アバ様は豆が消えたことにショックをうけていたが、それどころではないと話す。兄弟姉妹を呼ぶために僕らははじめてフィールドに出た。
いつものドラクエとは違う戦闘にワクワクで、目的そっちのけでナスを狩っていたことを思い出す。このフィールドの外には何が広がっているのだろうか、という好奇心につつまれながら…