※細かい修正をした第二版です。
2017年11月16日、Wiiは最後のインターネットサービスが終了する。5年もの間DQ10のサービスを続けてきたハードだが、ついにそのサービス終了が告知されることとなった。
どうしてWiiが終了なのか、いまだに疑問符が付く人も多いだろう。どうしてWiiが終了するのか、僕はおおまかに二つの原因があると考えている。
(Wikipedia等を情報源としてるのであんまり信用しないでくださいネ)
その1 スペック不足
運営からも大雑把に説明されているので、多くの人もなんとなくイメージがつくだろう。
Wiiは発売されて11年が過ぎようとしており、今の時代だと明らかに性能に問題が生じている。さて、そのスペック不足がどのような状態なのか大まかに見てみよう。
・メインメモリ不足
Wii版終了の大体の原因がこれ。メインメモリとはゲーム機の処理をする部位(CPU)にすばやくデータを転送できるようにするためのいわば机のようなもの。
他ハードとのメモリ量を比較してみると、
Wii…0.088GB
Wii U…2GB
Windows…ものによって違うが8GB以上のプレーヤーが多い
3DS…0.125GB
PS4…8GB
Switch…4GB
見ればわかる通りこの量が圧倒的に少ないのだ。なんと3DSにも劣る。(3DSはクラウドゲームなのでゲームの仕組みが根本的に違う)
メインメモリの不足は様々な問題を引き起こす。具体的にどんな状況になっているのか見ることにしよう。。
○他ハードの足を引っ張る
代表的なのが道具/装備袋の拡張、武器三種持ち替えであろう。Ver4パッケージ導入に伴い瞬時に拡張されることが決まってることから、ここでのWiiカットによる影響は大きかっただろう。
○通信性能の低さ
こいつは単にメモリだけの問題ではないのだが、WiiのCPUはクロック周波数がたったの約0.7Ghz(参考程度に現在主流機のWii Uは1.6GHz。この数字が全てではないがここでは単純にゲーム機の計算速度と考えてもらって構わない)なのでバージョンアップやロード時間に多大な影響を及ぼす。これによってマップはあまり複雑なものを組めないし、システム的にも制約が大きくなる
・グラフィックレベル
Wiiは2006年発売だが性能は2000年発売のプレイステーション2よりも若干上程度のスペックしか持ち合わせておらず、ゲーム機性能は「第6世代」レベルとなる。
Wiiはおおよそ800~1500万ポリゴン程度のCG壁画が可能なのだが、いかんせんDQ10はユーザー数が多く人の多い場所に行くとすぐに壁画限界を超えてしまう。しかも先述の通信性能の低さも絡まって4~5人、酷い時は自キャラも表示不可能になってしまう。
参考程度にWii Uは「第7世代」並みの性能を誇るとされ、CG数はおおよそ6000万~8000万ポリゴンとなり、なんだかんだでこちらでも圧倒的な差が出来てしまう。しかも、現状DQ10はWiiベースでつくっているので、その他のハードのCGレベルが落ちてしまうという問題も。特にDQ11からのPS4版DQ10は悪い意味でギャップがすごい。
コンピュータに疎い人は「性能が低いから何なんだよ」という意見も聞くが、これらを見るとどれほど深刻な問題なのか容易に想像ができる。
その2 時代背景と運営の対応
DQ10Wii版の発売は2012年の夏。すなわちWii市場が衰退しつつあった頃であり、またWii U発売のたった4カ月前である。
すなわち発売当初からWiiの性能不足は問題視されてされていた。それでもWiiで発売されたのは、ユーザーの獲得と、2005年から開発が進んでおりWii用のゲームとして作られていたことの2点が上がる。
サービス当初は問題なかったがWii U版、Windows版、はたまたPS4やスイッチまで…と、どんどんハード数が増えていくにつれて先ほどの問題が露呈してしまうのだ。
そしてこれほどサービス終了が話題になったのはだいたい運営の発言のせいである。
2013年 運営「Wiiはこれからもサービスを続けていくつもりです」
2015年 ユーザー「Wiiもうそろそろ限界なんじゃない?」運営「そうですね…」(反応薄)
今年2月 運営「Wii版はVer3までで終わりです」 ユーザー「いきなりなんだよ!」
このように運営の対応がやや遅れ、Wii版ユーザーを起こらせてしまう原因を作ってしまった。しかしこの点は運営側も相当悩んでいたようである。せめて「サービス終了の可能性がある」とでも言っとけば…
結論として、Wii版終了は時代的に妥当だが運営の対応がまずかった…ということになる。
これを戒めとして運営には良いサービスを提供してくれることを願うばかりである。