「勇者」が「魔王」を倒す話。ドラクエが創り上げたJRPGの定番イメージですよね。
しかしながら、なぜ「勇者」が存在するのか、なぜ「魔王」を倒す使命を負っているのか。その因果関係が表沙汰になることはドラクエでは殆どありません。
実際にそれを逆手に取った勇者と魔王の真理を突き詰める作品もあるくらいですから。
さてここで今回の話である「勇者はなぜ存在するのか」。
ことわっておくと僕はドラクエの勇者と魔王に因果関係がないとは決して言っていません。
でも1000年前にしろ現在にしろ「勇者」と「魔王」は必ず両方存在し、互いに戦っています。
(結果魔王が毎回倒されているわけですが)
DQ10における勇者と魔王は、実は意外な仕組みが成り立っていたのです。
(今回の話はVer2とVer4.1の補足に近いです)
勇者の起源は神話代末期まで遡ります。まぁDQ10の話って突き詰めるとだいたい神話にいきつくんですけどね。
前回アストルティアの創造神女神ルティアナと種族神の説明はざっとしたと思いますが、この神話には続きがあります。
「大いなる闇の根源」の出現ですね。
こいつがアストルティアに侵攻したことによって神々と闇の根源が世界中を巻き込んで戦争を引き起こしてしまいます。(今後これを便宜上「神話戦争」と呼ぶことにします)
一応闇の根源を大人しくさせることには成功しましたが戦争の惨禍は相当大きかったようで、アストルティアの創造神ルティアナは創世の力を奪われいずこかへ封印されてしまいます。
さて問題なのがここからです。
ルティアナが封印されたとなれば当然世界の管理をする神の後継者決めを種族神たちですることになるのですが、ここで長兄でありルティアナに最も愛されていた「ナドラガ神」が「自分が管理するべきだ」と残念な勘違いをしてしまいます。
ナドラガと他の6種族神で揉めて結局ナドラガはグランゼニス(人間の神)と相討ちで封印されます。
今回の話はナドラガではなくグランゼニスに関係があります(ナドラガはVer3関連の回でお話したいと思います)。
グランゼニスは相打ちで休息状態(世界に干渉できなくなる)になる直前、残った力で神なき人間族を守るため「勇者」と「盟友」というシステムを創り上げて消滅します。
これが勇者の起源です。もっと簡潔に説明したかったのですがここまで話さないと筋が通らないもんで…。
さて勇者(と盟友)は神の代わりに人間族を守るのですが、グランゼニスは「勇者が存在しうるのは魔王がアストルティアに侵攻してきたときのみ」という条件を付けました。
この条件の理由は現在定かではないですが「神のエネルギーを無駄に消費しすぎないため」というのが有力説ですね。現にアンルシア姫が力を覚醒させるにもいろいろ試練を課されたわけだし(Ver2.2)。
盟友のことを書くとクソ長くなるので割愛しますが、ここまでで冒頭の問いに答えが出るでしょう。
そう、勇者は「神の力」を授かり「神に代わり人間界を守るため」に存在しうる…というわけですね。
※ちなみに勇者や盟友は世襲式なのでアルヴァンは単純にアンルシアの先祖、カミルは主人公の先祖(の可能性が高い)。
ここからは余談ですが、魔界の連中どもはいつまでも倒され続けるバカだらけではなかったようで、ほんの最近に新しい案を提案しています。
魔族A「魔王がアストルティアに「侵攻」すれば勇者が覚醒して倒されちゃう。どぉしよぉ。。」
魔族B「だったらアストルティアで最初から魔王を育て上げようぜ!そうすれば勇者出てこないよ!」
魔族A「いやアストルティアは魔瘴が少ないから魔王育てるのには魂を吸収しなきゃじゃん」
魔族B「そうだよ、吸収するんだよ!太陽でも作ってジェノサイドダァ ヒャッハー!」
察しがついたと思いますが、この魔王はDQ10最初のラスボス「冥王ネルゲル」です。500年かけてわざわざ育成してたのにはこんな理由があったんですね!結局勇者じゃない主人公に倒されましたが。
今回は神話に足を突っ込みまくったせいで結構複雑でしたが、勇者の使命がわかったアンルシア姫がたくましく見えますね!
それではご視聴ありがとうございました。
-Photogenics EP66-