本体の話も相当な作り込みながらVer3迄に張られた伏線もしっかり回収するというシナリオライターの鬼才っぷりを感じさせられます。
まずなんといっても大きいのは「主人公の出生の秘密」です。オープニングで失われたはずの時渡りが突如発動したことにも明確な理由付けがされましたし、Ver1以降殆ど言及がされなかった時渡りについてもその多くが本バージョンで語られることとなりました。
また、勇者と盟友の過去、設定の断片が散らばっていたウルベア地下帝国の描写、はたまたゴフェル計画の案件まで、過去の設定も十分活かした話となりました。グルヤンラシュについては結構びっくりしたのだが!
ここからは感想になりますが、Ver4は全体的にVer3であった「中弛みの激しさ」「実装期間の長さ」を反省して作られたものだと感じています。
Ver3中期から後期にかけてなんとなく漂っていた不安感も、目が飛び出るほど長いアプデ期間(中でもVer3.5は2017年3月〜11月と驚異の長さ)、ストーリー進行が終盤になるまで単調(領界を解放、内部の問題を解決…のループ)だったことから来ています。異形獣を追うという名目ながら各バージョンに多彩さを持たせたのはひとえにこれらの問題を解決する糸口だったのでしょう。戦闘中の演出も比較的増え、高難易度ながら思い出深い内容になりました。
一方全く不満がないかといえばそうでもなく、個人的に思うのは「終盤の盛り上がり不足」が目に留まりました。
Ver3は中弛みこそ激しかったものの、これまで協力関係にあると思っていたナドラガ教団との決別、神話戦争の体現という壮大なバックストーリー、そして神秘的なラストダンジョンなど、終盤の演出が非常に良かったため特に問題もなく追加パッケージ発売まで漕ぎ着けました。終わりよければなんとやら。
Ver4はそのような演出面で見るとちょっと引けをとる部分があった気がします。それぞれの世界観を体験出来たのは良かった反面、本筋であるエテーネ王国との関連がどうしても薄くなってしまうために、Ver4.3~4.4における「ラストに向けた雰囲気作り」がかなり薄味になってしまったとも。まぁ全体的には感服する内容だったから些細なことかもしれないけどw
ちなみに、Ver4のそれぞれの世界は意図的に問題を残したままメインストーリーが完結しています。その解決策としてサブクエストが豊富に用意されているので、興味がある人は是非やってみてくださいね!
Ver5.0を心待ちにしております!!!
Photogenics EP72