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二流大学生

セレナ

[セレナ]

キャラID
: LW312-519
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 132

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セレナの冒険日誌

2020-08-24 14:39:06.0 テーマ:その他

MMO史とドラクエ10 3/3

国内のMMO市場が膠着状態にある中、2010年に「ファイナルファンタジーXIV(根性版)」が発売。ライト向けを全面的に意識した上で、WoWとは違う方向性でユーザー層の拡大を狙うという触れ込みであったため国内市場拡大の期待がこめられていた。
…がこれは完全に失敗。マウスにカーソルがついてこないUI、 OS並のクライアント量と崩壊仕切っているクラフターなど、システム面を筆頭にゲームとしての根本的な問題点があまりにも多く、WoWに対抗出来るどころかFFブランド自体が失速してしまう大問題に発展。ユーザーの多くはFF11に逆戻りするかMMOから手を引くという結果になった。

ドラクエ10は市場自体が修羅場とも取れる中、2012年に発売された。
ドラクエ1が「RPGに初めて触れる人向け」に開発されたゲームであるなら、ドラクエ10は「MMOに初めて触れる人向け」に開発されたゲームであるといえるだろう。(そのことが国内のMMO浸透不足の新たな証拠になってしまっているが)
しかしながらシステムはどちらかというと第一世代寄りであり、Ver1初期はレベル上げやゴールド稼ぎなどの必要作業量が半端ないくらい多く、厳しい世界という意味ではFF11を彷彿とさせる内容だった。それにも関わらずヒットした理由は上記のコンセプトが概ねシステムに反映されたこと、既存のドラクエから出来る限り操作感やプレイフィールが変わらないようにしたことが大きいだろう。「基本的にサポート仲間、組みたい時にだけ人と組む」というストレス削減要素が目玉として挙げられたことから、発売当初から「FF11からシステムを改修したMMO」としての雰囲気があった。そのためドラクエ10はシステム的には第一世代なのにも関わらずユーザーの開拓に成功した稀有な存在であると言えるだろう。

…と、ここまでが2010年代前半までの概観である。
国内にMMOという存在が知れ渡るまで実に10年の月日を要した。アストルティアに住む人々にとってMMO史はここで終わりだが、外の世界では新たな変化が起きている。

2013年8月、「ファイナルファンタジーXIV(新生版)」が発売。根性版での反省をもとに、世界観設定以外をほぼ全て1から作り直すという大規模なリメイクと、WoWをリスペクトしたシステムをふんだんに盛り込んだ第二世代型MMOとして文字通り「新生」した。
今でこそ国内最大規模とはなったが、第二世代型MMOには欠かせない「絶え間ないコンテンツの供給と充実度」がまだ足りておらず、WoWの失敗があったため見慣れないシステムや「大縄跳び」と揶揄されるほど高難易度なエンドコンテンツが人々を困惑させた。しかし、これらの問題は紅蓮のリベレーターが発売される2017年6月頃までにはほぼ解決し、スタート時の敷居は高いがドラクエ10より作業が少なく手軽に遊べるMMOとして台頭し、現在に至る。

出現期以来、MMORPGは開発難易度の敷居が大幅に上がってしまっている。第二世代MMOの問題点として「過剰なインスタンス化によるコミュニティ規模の縮小」と「コンテンツ開発に必要な開発リソースの肥大化」が挙げられるが、このどちらもが新たにMMOを開発する際の足枷になってしまっているのである。また、UIも利便性追求型の物が多く、システム上「コンテンツは山のようにあるのにやるべきことがない」というパラドックスも産んでしまった。(私が5月頃に書いたエオルゼア出張記録をみればどういうことなのかある程度分かると思う ダイレクトマーケティング)
コンテンツ自体を自動生成する方式のサンドボックス型MMO、いわゆる「第三世代」の構想が既に持ち上がっているが、主力となり得るタイトルが開発中止になったりと、MMOの変革は再び膠着状態に陥っている。

そのために、第二世代となったFF14は今現在世界で最も勢いのあるMMOだろう。量質共に安定したコンテンツ開発速度や、スキルを流動性のあるものとして扱うことによるゲームの複雑化の阻止と飽きさせないための仕様変更の数々。何かある度にTwitterのトレンドに食い込む様はもはや壮観である。だが、装備品などの吟味ややり込み要素、フィールドの必要性などRPGとしてスポイルされた部分も確かに存在する。
昔ながらのJRPGの延長線上にあるドラクエ10は、そういう部分についていけなかった人の受け皿にもなっている。ゆったりコツコツプレイしたい人、またはガッツリプレイしたいMMOがやりたいのなら、私は自信をもってドラクエ10をおすすめしたい。

アストルティアのこれからの発展に期待する。
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