Ver.3は私が初めてリアルタイムで体験したストーリーなんですが、実装当時の評価は…まぁ散々でしたね。
まず、3.0での新フィールド無し。Ver.1エリアの拡張に留まり、舞台がVer.1とほぼ同じだったたことはよく批判されていました。ストーリーは兄弟姉妹が全面的にフィーチャーされたり、謎が謎を呼ぶ展開が続いたこともあってプロローグとしては良かったと思います。それだけに上記の点が非常に惜しかった。
ところが、その後はストーリーの評価も落ちていくことになります。というのも、単調なんですよね。展開が。雑に言えば領界と領界を聖塔を攻略してリンクさせるのを4回繰り返す内容。一応個々の世界での小さな起承転結はあり、「竜族の贖罪と救済」を巡る根本の共通点も担保されています。しかし、3.4まで大元の「竜族と教団の謎」についての進展が無く、更にストーリーの実装間隔が長すぎる(現在の約1.4倍)ことも相まってマンネリ感が加速。同時期にアスフェルド学園というお騒がせコンテンツが実装されていたこともあって、評価はVer.2からかなり落ちてしまいました。
Ver.2での魅力の一つだった探索要素も若干控えめ。特にVer.3.2と3.3は「FF14のIDですか?」と言いたくなるほどフィールドが狭い上に一本道だったので、上記の単調さに拍車をかけていました。(ただし、フィールドの狭さに関しては3.4以降は大幅に改善)
ところが、Ver.3は後半においてその評価を大きく持ち直すことになります。
まず、3.4で教団と決別したことを皮切りに、3.5前期で物語が大きく加速。神の器と教団の真の目的が判明し、ナドラガとの決戦に向けた動きが起こります。そして、3.5後期の壮大なラスト。主人公の死、神話の再演、そして兄弟姉妹との共闘といった、物語的にも演出的にも類を見ない展開になりました。(特にナドラガ vs ブオーンの怪獣大決戦は相当な見もの)
世界観に関しても、Ver.2までより強く「神話」の背景が強調されており、バックストーリーでの掘り下げがより深くなった印象です。裏設定の知識が前提気味という、90年代のスク○ェアらしい問題点は生じてしまいましたが…。
まぁ、他のバージョンと比べると尖った点が多いものの、総括すると今からやるなら決して劣っているバージョンではないです。低評価の原因は若干単調なことを除き「リアタイ勢が待たされ過ぎた」からですからね。
(みんなもアストルティア創世記を買おう!というか新刊出して下さい安西先生!!!いやマジで!!!)
Ver.4は「時渡り」をテーマにした、エテーネの村編との関連性が非常に強いバージョンでした。滅びの未来を回避するために、異形獣や滅びの繭といった問題に対処する…というのが本バージョンの根本的な目的です。
「兄弟姉妹」「メレアーデ」「クオード」といった主人公とは別の時間軸で行動する登場人物たちやタイムパラドックスの防止といった、時間跳躍でありがちな設定はもちろん、「アストルティアの歴史」という世界観設定をまるまる取り込んだため、シナリオの複雑さの具合がVer.3から急加速。1回やっただけではとても理解しきれないような、重厚なストーリーが展開されました。私もアストルティア創世記なしじゃとても整理出来ませんでしたから…。
評価点といえば、まずVer.3のスカスカ感を猛省したのかと思えるほど、4.0がボリューム満点だったことでしょうか。満点というよりかは、2.0の頃の水準まで回復した感じ。淡い緑色のセンチメンタルな空や、グランゼドーラとはだいぶ趣が異なる王都キィンベルといった、新しいフィールドを存分に堪能出来るようになっていました。探索要素もVer.3よりかは大分改善。
4.1以降は、4.0と打って変わって6大陸の歴史を体感するような内容になりました。フィールドの水増し感が若干増えてしまったものの、実装間隔の短縮によりVer.3ほどの不満意見は起きなかった気がします。