
おなかが空いたアーちゃんは、メイドさんが後で口にしようと思っていたマスカットスライムトーストとまろやかカフェラテをうっかりたいらげてしまったのでした。
スラ「それ、メイドさんのお昼ごはんだよ」
アーちゃん「あわわ、怒られてしまうのです。ほとぼりが冷めるまで、どこかに隠れるのです」
叱られるのを恐れたアーちゃんはラインハットの北東にある古代遺跡に隠れることにしました。
アーちゃん「ここにしばらくいるのです。」
??「おやおや、奴隷として働かせるのにふさわしい毛玉が一匹。思わぬ収穫ですね。」
アーちゃん「誰なのです?」
??「私はゲマ。さあ、大魔王様復活の儀式を行う神殿を建てる奴隷として一生働きなさい!」
アーちゃん「ゲマというのは聞いたことあるのです。ジャミとゴンズはどうしたのです?」
ゲマ「ほっほっほ、あのような無能な色ボケの馬と脳筋バカは使えないので排除しました。」
アーちゃん「じゃあ、楽勝なのです。」
ゲマ「そうでしょうか?こちらのモーモンをご覧なさい。このモーモンさんは過酷な環境で長い間生きてきたため、あなたのような平和に生きている者を憎んでいます。」
アーちゃん「ゲマさん、カコクって何なのです?」
ゲマ「・・・厳しすぎるということですよ」
アーちゃん「ありがとうなのです」
モーモン「モモモモモモモ…」
ゲマ「モーモンさんはもう我慢ならないようです。やってしまいなさい!」
モーモンはアーちゃんに向かってヒャドスコールとイオナスペルを唱えました。アーちゃんはなんとか避けました。
アーちゃん「今のはなんなのです?」
ゲマ「ヒャドやイオは工夫次第で放たれ方に変化を持たせられるのですよ。そう、このモーモンはジャミやゴンズの比ではない実力を持つのですよ!」
アーちゃん「モーモンさん、同じもふもふ同士、こんなことはやめるのです!」

ゲマ「やかましい毛玉ですね。奴隷にはおとなしさが必要です!これでもくらいなさい!」
ゲマはメラゾーマを唱えました。
アーちゃん「あわわわわ、お姉ちゃん、エルさん、誰か助けてなのです!」
アーちゃんのことなので、きっと無事に帰るのでしょうが、その過程はアーちゃんが語るかもしれないし、語らないかもしれないのです。