自宅で栽培したユリやバラで染色したジャージに身を包んだ少女が、猫を引き連れて、シャーマンから奪った仮面を盾に、きゅうりを投げつけて大魔王や次元神を討伐に行く場面を、果たして34年前にラダトーム城を旅立った勇者たちは想像できていたのでしょうか?その34年間の変化のいくつかを見たいと思います。
まずはスライム系モンスター。ドラクエ10にも様々な種類が存在しますが、そのバリエーションは増えてきました。ドラクエ10以外の作品では、ボックススライム、アクアスライム、スライムプディング、ぶちスライムベス、ラビスライムなどもいます。
一方、死神スライダークや勇者スラリンガルなど、それまでのスライムの概念を覆すスライムも登場するようになりました。
また、スライム自身も様々な能力を持つようになりました。体当たり以外にドラクエ5にて二フラムやルカナンといった補助呪文主体の存在かと思えば、修行の果てにしゃくねつやマダンテといった最上級特技を覚えます。さらに体当たりにもスラ・ストライクという名の必殺技も与えられ、スライム界はどんどん発展しています。
次に攻撃呪文。元々はギラとベギラマのみでしたが、ドラクエ3で6属性3段階のベースができ、ドラクエ8と9の間の時期に発売されたドラクエモンスターズジョーカーで4段階目とドルマ系が追加と、呪文の種類も増えています。
加えて現在では様々な実在言語の呪文修飾句が付いて、バリエーションが急増しました。ストーム、バースト、スコール、バリア、ブレイド、スーパー、神速、連続、魔界のなどです。
それから特技名。仮名全てが使いきれなかったドラクエ1ですが、今では不死鳥天舞や豪雪氷結乱撃、超暴走魔法陣など漢字の特技も増えています。ドラクエの漫画にあった獣王激烈掌とか剣王震空呀といった特技も実現されました。
最後に追加要素。後付けという批判もありますが、私は新しいものと気分が浮き立ちます。主にスピンオフ作品の他作品コラボで見られます。例えば、ハーゴンが狂乱脚や邪神流滅殺連撃といった格闘技を、ゾーマがサイコキャノンや死絶の美学といった特技を、ムーンブルクの王女が魔力覚醒やミラージュブレイクといった特技を、パパスがグランホーリーブレードといった必殺技を使うなどです。他にもドラクエ2の世界にスライムアイスが、ドラクエ4の世界にスライム和菓子が追加されたりしています。他に既存の魔物属の新種、例えばドラクエ10のカレーサタンやオーロラウンダーなどが挙げられます。
他にも色々ありますが、今後はどんな発展を見せてくれるのでしょうか?