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英雄の魔女

リンドウ

[リンドウ]

キャラID
: HS978-681
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 121

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リンドウの冒険日誌

2020-01-25 20:01:29.0 テーマ:その他

星を掴める距離(前編)

※この日誌は、蒼天のソウラ二次創作です。
お題:リンドウさんには「海に向かって叫ぶ夢を見た」で始まり、 「もう上手に生きられます」で終わる物語を書いて欲しいです。 できれば13ツイート(1820字)以上でお願いします。

―――

海に向かって叫ぶ夢を見た。
どこまでも透き通る水平線の彼方を眺めて、あの人の名を呼んでいた。
鬱蒼と茂る樹林を抜けた希望の丘。そこから見える海の終わりと広がる星空は、リンドウの世界の果てだった。

食客として召し抱えられ、雰囲気も掴めてきたウェリナード城は、海底離宮攻略への参加者で集まった冒険者たちの声でかつてないほど賑やかさを醸し出していた。
作戦開始…つまり潜水艦へ乗艦し、海底離宮へと向かうまであと二日。冒険者は武器の手入れをしたり仕込みを揃えたり、各々が作戦への準備を進めている。
いずれも名のある実力者に曲者に強者揃い。作戦は要はアウェーへの殴り込みだが、充分勝機はある。

「浮かない顔ですね、リンドウ殿。」

先程の軍略会議から一足先に抜けてしまったからか、後を追われてしまったらしい。ユナティが少し心配そうな目で、こちらを見た。

「このチームが心配ですか?半ば寄せ集め集団みたいになってますからね。」
「いいや、その辺は全く。冒険者ってのはどれも自我が強いくせに、個人で完結したがらないからね。チームとして動くのは、何ら不安はないよ。むしろ頼もしくて、楽しいさ。」
「はは、なるほど。私なんかは、うりぽ殿やロマン殿のようなノリは少し苦手で。」

性格で言えば真面目で保守的だから、未開の地に思いを馳せる冒険者という生き物は、ユナティにはいつまで経っても慣れないのかもしれないな…と、そんな事をぼんたりと思った。

「むしろ…懸念があるなら、それは私の方さ。」

少し自嘲気味に、笑って見せる。女王の顧問魔法使いとして、この国の面々ともそれなりの付き合いをしてきたが、今まで見せた事のない表情に、少しだけユナティは驚いた。

リンドウという魔法使いを…いや、魔女を魔女と知って最初から快く受け入れたのは、ウェリナードで実はそれほど多くは無かった。

魔女とは、忌み名である。
魔法を志す者ではなく、魔に魅入られた者。
理を弄り、叡智を求め、未知に惹かれ、たとえ好奇心以外、人の倫理や道徳さえも投げ捨ててでも魔を貪り没入し、魔女という怪に身を堕とした者。
それこそが魔女であり、決して男女関わらず一般の魔法使いが魔女を名乗らない理由である。
魔女とは魔法に全てを捧げ、それ以外の一切を擲った存在。
魔を求める過程で、人を殺めようが国が滅ぼうが己さえも朽ち果てようが構わない。そんな異常者の成れの果て。求めた魔は人それぞれであるが、強大な力か、莫大な金か、或いは…奇跡か。
だからこそ、そんな魔女達を一掃し、魔王との戦争によって乱れた世を整える"魔女狩り"は世界銃で執行された。
黒魔術、呪術、外法、邪法、禁術…。名は違えど、この世界へのアプローチの王道(ルール)から踏み外れた者を、平和な世で看過する訳にはいかないのだ。

あまりにも悲惨で悲しい出来事だった魔女狩りは、多くの罪人と弱い立場の人々を葬り、歴史の闇へと消えていった。
そうして魔女は、忌み名となった。

私の師匠も、そんな悲しい歴史の証人であり、生き残りだった。そして私も、そんな歴史を学んで育った。だからこそ、魔女であることを捨てきれなかった。
魔法とは、希望だ。あらゆるものに平等に、学によって生きる力を与え、魔がそれにほんの少し力を貸す。
魔女は忌み名であるが、魔法に生きる力を与えられ、無力な自分を払拭し、力を行使し…最後まで、魔法に感謝して死んでいく。魔女に身を堕としたことなど、考えた事もないまま。

魔法は所詮、善も悪も無い純粋な力。それを扱う者の心で善悪は決まり、そして魔女も悪に染まった者ばかりではない。
ただ、恋人に振られ生きる希望を見失った忌み子とか、死んだ恋人を生き返らせたいとか、人生をやり直したいとか、不治の病を治してほしいとか…そんな悲しい者たちの心に、ほんの少し悪意で乱そうとする存在がいただけだ。

だからこそ私は、そんな魔女の悲しい歴史を繰り返さぬよう、今までずっと『悪意の魔導書』の根絶に努めてきた。あれはあってはならない。魔術の世界において、最大級の汚点だ。
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