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英雄の魔女

リンドウ

[リンドウ]

キャラID
: HS978-681
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 121

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リンドウの冒険日誌

2020-04-02 20:00:40.0 テーマ:その他

【過去編】第1話『火種④』

※この日誌は、蒼天のソウラ二次創作です。

―――――――――――――――――――――

「ふーん、女王陛下が直々に、ねえ。」

リンドウの森林浄化の作業も終わり、三名は改めてヴェリナード国からの依頼の内容を道中道すがら確認していた。だが、どうにも声のトーンが低い。あのディオーレ女王陛下から食客へのラブコールを送られたのだ。普通の人間なら二つ返事で了承するものだが、どうにも彼女の足取りは重い。

「それはまあいいんだけどさ、ヤバい橋はあんまし渡りたくないんだよねえ。女王直々の依頼って、どう考えても危険の香りがぷんぷん丸じゃん?なし崩しでヴェリナードに組み込まれそうだし、ちょっとなあー…。」
「そ、そこをなんとか…!」

こいつ、案外腰が重いぞ。凄腕なのに。そんな事を思ってしまった。

「何か気の進まない事情でもあるのでしょうか、リンドウさん?まあいくら女王から指名頂いているからと言って、プライベートにまで踏み込む気はありませんけど。」

と、アスカの正攻法では難しいと察してか…二言目に動いたのはロスウィードだった。しかし踏み込む気は無いと言いながら、探りの手は緩めない。その指先がほんの少し触れて、リンドウの警戒心にちくりと刺さる。

「さっきの探知機も、明らかに指定範囲広かったですよね。大山林がすっぽり入る大きさだ。いくら何でも慎重過ぎません?」
「変な言いがかりはよせ。私はいつもああしてる。別に今日が特別って訳じゃない。」
「いつも…ですか。」

面倒な相手だ…とリンドウは思った。ロスウィードという人間が嫌な訳ではない。信用しているし、仲間であれば頼もしい存在であることは間違いない。
ただ、冒険者のような、軍人のような。そんな狭間に立ちながら、いざという時は軍人として冒険者であることを捨て去れる人物であるのが、その軍人らしい潔さが、リンドウは少し苦手であった。
ゆえに、面倒な探りを入れられる前に一定の結論を与えて黙らせようと決める。

「まあ、いいさ。受けるよ。」
「え、本当ですか!」
「女王殿にはなんだかんだ色々優遇してもらってるからな。それにいい加減、放浪から腰を落ち着けてもいいかもしれん。」

一つ仕事が片付きそうで、アスカはほっと胸を撫で下ろした。それを見てロスウィードもこれで楽が出来ると軽口を漏らす。あまり過度な期待はしないでほしいのだがと、リンドウは逆にため息を零した。

「…それにしても、らしくないですね、リンドウさん。最近何かありましたか?」
「は?何が?」
「いや、みみっちい仕事ばっかりしてるじゃないですか。前はリスキーな案件にもガツガツ食いついてたのに。」
「…別に。命は誰だって惜しいだろ。」

少しだけ目を逸らす。ああ…やはりこの人は苦手だ。
例えば、組織を運営する側の人間と、組織に所属する側の人間とでは、致命的に認識に齟齬が生まれるのは仕方のない事だ。
組織の上に立つ人間は組織全体の事を第一に考え優先せねばならず、組織の末端の一人にまで気を配り需要を満たすことは不可能に近い。その過程で、犠牲にするものも切り捨てるものもある。
逆に、組織から見ればどんなに末端の一人の人間であろうと、一つの人生を歩む人間であることには変わらず、組織の未来などよりもはるかに今日明日の自分の身を最優先に考えなければならない。
立場が変われば考えるべきことも変わる。人はどちらか一方にしか立てず、ゆえにもう一方に対する考えや思いやりにどこかで及ばなくなってしまい、それがいつしか分かり合えないに変わってしまう。
だからこそ、それが出来てしまう彼は異端とも呼べるのだ。
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