(※前回からの続きです)
【その1】
「このなんだ…ザオラルとかいうものは便利だな、すぐ復活できるとは」
『つかあんた世界観違うのになんで居ついてんだ?とっとと帰れよ。』
「回線切れば帰れるかもしれんが保証はない」
『そこは同じなのかよ』
「死ぬかもしれんが」
『えっ』
「気にするな。こっちの事情だ。
それよりこのザオラルとはどういう原理なのだ?」
『そんなもん知るか。コマンド一発即復活明朗会計だ。
あんたのいるトコにはないのか?』
「そんなことはないぞ。こちらと同じように十数秒で復活出来るしな。」
『ああ、《そういう》試合があるのな。』
「そうだ。《そういう死合い》がある。
流石に致命傷じゃなきゃ数秒で回復するがな」
『…えっ?』
「貴様のところのホイミか?あんな軟弱なものに頼らないと生きていけないとは、
まったく貧弱極まりないなここの連中は。」
『いやそれ多分あんたのとこが異常体質なだけだから』
「どのみちタイガーとやらで即倒されたりするから
回復もなにもないかもしれないんだがな。ところで…」
『なんだよ』
「あんだけ頻繁にやられてるってことは残機数増やしに亀踏みに行ってるのか?」
『そういうゲームじゃねえっていってんだろ!!!』
【その2】
〔これが我らの合体技!!!虎爪・零式!!!〕
「…おい貴様、何寝転がってる。
あんなフザケた発言する連中に何やられているのだ。
大体天使はどーした天使は。
ただのタイガークローごときで倒される貴様ではないだろう。」
『…ごふっ。ご説教はもっともですが、
あれタイガークローに零の洗礼かぶせてるんですよ。
発動タイミングを合わせることで全防御を無効化するから、
天使の貼りなおしすら間に合わないんですよ…あれされるとキツイです。』
「なんで貴様倒されてるのに喋ってんだとっとと起きろ」
『喋ることはできるルールなんだよ!!!いいから人の話聞けよ!!!』
「落ち着け。ケチャップ漏れてるぞ。」
『ケチャップじゃねーよ。
とにかく、天敵のゴールドフィンガーより凶悪な技なんですよ。』
「まあそれは分かったが…」
『なんですか』
「あの台詞言わないと発動できんのか?」
『ああいうの言うのって繊細な時期なんでほっといてあげてくださいよ、割とマジで』
「相手の事気遣ってる場合なのか?」
『あ、しまった、タイムアップが…』
「残念だったな」
『で、あんたは何してたんですか』
「いや…ナイフで倒そうとしたんだがな、
どっから攻撃しても全部におうだちとかいうので防がれたんでステルスで隠れてた。
あいつら微妙な所でデタラメだな。」
『あんたも微妙に使えねえなオイ』
【その3】
『今度はパラいませんよ。きっちり働いて下さいね。』
「分かった。善処しよう。」
「む…よし、今なら倒せるな!まずは魔法使いからだ!」
ザクッ
「とった…!
な、何!?効いてないだと!?」
〔あんたが噂のステルス野郎か…〕
「ど、どういうことだ!?確実に急所は…」
〔くっくっく…残念だったなぁ。即死ガードだよ!〕
「なんだと…そんなデタラメなものでナイフでの急所攻撃を防げるはずが…!」
〔この世界では急所攻撃=即死攻撃なんだよ。つまり即死ガードで防げる!〕
「なんかそちらの世界的に理屈が通っているように聞こえるが、
こっちにはさっぱりわからんぞッ!!!」
〔良いからさっさと倒されとけ!メラゾーマ!!!〕
「…(サッ)」
〔えっ〕
「あんなウスノロい火の玉をかわせないとでも思ったか?」
〔え、いやだって魔法は詠唱はじまったら必中〕
「悪いがそれはあんたの世界の事情だ」
〔ルール違反だ!通報するぞこのインチキ野郎!〕
「私にそんなものは通用しないッ!!!」
〔うあああああーッ!来るなァーッ!!!〕
メコッ
〔…え?杖で殴ったら一発…?〕
「すまん頭殴られてやられた」
『ホントコイツ使えねえ…』
【あとがき】
本日リアルレベルアップしました(´∀`)