結果から書こう。
私たちは苦戦の末、ソーサリーリングを勝ち取った。
なんだ、自慢か?
そう思われるかもしれない。
事実そうなのだろう。
この文章だけを見れば、だ。
だから敢えて最初に結果だけ書かせて貰った。
はいはいどーせ前のガイアなんちゃらとか
カップヌードル野郎みたいに熱血面白く倒したんでしょー、
ごちそうさまげっぷげっぷー。
とか思われるかもしれない。
ゲップなんて下品な行為しませんって?
だったらコーラでも飲んでろ。
ポップコーンもつけてだ。
あと映画見るといいかもな、定番のコメディ映画とか。
ハングオーバーとかオススメだぞ。パチモンには注意な。
そんなことはどうでもよかった。
ともかく、本題に入ろう。いつも入るの遅いけど。
ベリっちを倒したその日。
持て余していたカードの扱いをどうしようかと考えていた私だったが、
折角なので最近誘ってないメンバーを誘ってボスに挑むことにした。
つよぼす討伐もやらなくなって久しいしな。
ここはパーッと…。
パーッと、何かが記憶から無くなっていたような気がする。
『猿(バズズ)殴りに行かないか?』
私は久しぶりにイオナさん…爆裂教祖に声を掛けた。
最近格闘スキルにハマっている【 後 衛 】だが、
ノリと勢いと何故か勝つ能力が備わっているので、結果的に問題ないとされる人物だ。
そう、結果的に問題はなかった。結果だけ見れば前述の通りである。
彼女は即答でOKしてくれた。
やはり猿を殴りたそうにしていたので【許 可】はした。
どうせ石も投げるんだろうが。
先ほど爆裂教祖とは言ったが、随分前の日誌に書いたとおり、
何故か石つぶて…投石にも興味を示されておいでだ。
猿に石投げるとかマジありえねえだろコイツと思ったが、
一度投げられてしまえば何、問題ない。
【多 少】投げられようが【行 動 に 支 障】が無ければ【問 題 な い】のだ。
次いでしーなさんを誘った。
こちらは一度組んだきりのフレさんだったが、本日誌ではもっとも ま と も な人だ。
ハッキリ書いておくがこの人には何の落ち度もない。
むしろ被害者である。
何故か最後にはアレに染まっていたが。
…この人の行く先が不安で仕方ない。
いや、良識を信じよう。
そして最後に誘ったのが…間違いだった。
間違いなく間違いだった。
ピラミッドをご存知だろうか?
あそこで「数の暴力」の洗礼を受けた人は多々いると思う。
「一匹」ならたいしたことはなくても「複数」なら強敵になりうる…。
それを思い知るのがあの場所だ。
だから、「複数」にしちゃいけなかったんだ。
まして、相手が「プレイヤー」なら尚更なのだ。
時として人は団結によって信じられない力を生み出す。
まあ…そういうことなのだ。
私が誘ったのは同爆裂教徒、ネビュラスさんだった。
投石に同調したのも彼女だった。
前衛だろうと思う様爆裂をぶっぱなしまくったのも彼女だった。
毎回律儀に爆裂していい?だなんて聞いてきたのも彼女だった。
そして、今回は【聞 い て こ な か っ た】。
忘れていたのだ。
この二人を会わせてはならないと。
私の日誌ネタのためなら全力を尽くすとか、そういう意識があったのかもしれないが、
それはどこまでも建前でしかないような気がしてならない。
私は彼女らに利用されている気がしてならない。
恐ろしい。とても恐ろしいことだ。
そう考えているのは私だけだろうか。
きっとそうなのだろう。
私がおびえているだけなのだろう。
そう思わなければ今日も胃腸のダメージケアが大変だ。
「本日はおしとやかにまいりましてよ」
なんかイオナさんが言ってる。
なんだと?おしとやかだと?
『おしとやかな人は石なんか投げないし爆裂もしないだろ…』
「おほほほほほ、何を仰っているのかしら?」
…すげぇ嫌な予感しかしない。
思えばこの瞬間忘れていた記憶が私に警告をしていたのだろう。
もっとも既に手遅れだったのだが。
パーティ構成は…どーせカオスになるんだ、好きにして貰おう。
イオナさんは僧侶を選択していた。
意外とは言わないが、どーせ爆裂なのだろう。
ま、保険程度にはなるか…。
しーなさんはスーパースターを選択。
バズズにスーパースターか…あんまり見ないな。
が、悪霊相手をすることを考えれば別に問題ないか。
回復も多少使えるし。
しかしちょっと火力が足りないな…。
というところでネビュラスさんがバトマスになることを進言。
ふむ…まがりなりにもパーティの体裁は整ったな。
火力なし挑戦とかだったら ど う し よ う か と お も っ た。
続く。